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【MtG考察記事】「環境の健全さ/不健全さ」の要素分解を試みてみた

お知らせ・雑記

眞白井エイドです。

普段は、YoutubeでMtGパイオニアに関する配信や、Twitterでパイオニア週刊紙「週刊ふんわりパイオニア便り」を発行しています。

さて。記事を執筆している2026/1/10現在、自分の活動の主軸たるパイオニアは公式で結果が公開されているMagic Online(以下、MO)の競技イベントにおいて、全掲載デッキリスト中に占める【イゼット果敢】の割合が35%を超えています。

出典:https://mtgdecks.net/Pioneer/metagame:mtgo-events-last-30-days 2026/01/10時点スクショ

この「掲載デッキ」というのはMO公式HPに掲載されている、「時間固定SEありイベント・Challenge等でのTop32 or Top16」「時間自由のキュー内マッチイベント・Leagueでの5-0」のリストであり、おおむね「現環境で一定勝利出来るパワーを持ったデッキリスト」と言い換えて良いでしょう。

もちろんこの状況はMOパイオニアとしては異例の事態であり、自分の観測範囲で残っている記録だと、

2025/01上旬:ラクドス・デーモン 27.8%(Goldfish集計・League & Challenge & Meleeイベント掲載デッキ)
2022/12中旬:ラクドス・ミッドレンジ 22.3%(とけいまわり氏集計・Preliminary & Challenge掲載デッキ)
2022/06中旬:緑単信心 22.9%(とけいまわり氏集計・Preliminary & Challenge掲載デッキ)
2021/06中旬:ディミーア・インバーター 20.7%(とけいまわり氏集計・Challenge&Super Qualilier掲載デッキ)

…と、かつて「一強環境」と言われた時期であっても掲載デッキ内での支配率は30%を超えることはなく、ここからも「35%越え」の異様さが伺えるでしょう。

実際、いち発信者として【イゼット果敢】のミラーや包囲網を意識した変化や、包囲網を敷いている【セレズニア・カンパニー】【アゾリウス・コントロール】【バウンス】のしのぎの削り合いの様子は非常に興味深く追っていますが、【スピリット】という決してパワフルではないデッキタイプ/アーキタイプを愛するいちパイオニアプレイヤーとしては、「この環境で一定勝ちを納められるのだろうか?」という不安…さらに具体的で俗っぽい言葉にすれば「週末にわくわくしながら出た大会で大いに負けて虚無感と共に帰宅することが続くのではないか?」という不安を抱いています。

また、記事を書いている現タイミングはMTGAにおける競技イベント「プレイイン」がMTGAパイオニア※で開催されており、そこでのイゼット果敢の予選突破報告の多さ、そしてそれに対するマイナスなコメントもX/Twitterのタイムラインに散見されています。

※MTGAパイオニア…MTGArenaはMOと「カード価格の概念」「未収録カードの存在」「勝利/敗北に関する金銭面でのインセンティブ」等でプレイヤーのデッキの選好性≒環境が異なると自分は考えているので、あえてこう表記しています。

往々にしてこういった事態について語られるときは、「不健全」という冠言葉が付くことが多いものです。

しかし…実際のところ、「不健全」とはどういうことを具体的に指しているのか?と、今回の一件に際して改めて考えたとき、自分の中に明確な回答がないことにとても驚きました。

なので、感覚的に自分も使ってしまっているこの言葉を様々な視点から分解してみよう!というのが今回の記事の趣旨です。

あくまで主眼は「分解」であり、「単一の健全さの定義」をする記事ではないことはご留意ください。

せっかくでしたら様々な視点からのお話を伺いたいので、引用RPや別途記事で感想や追加の議論のタネにしていただきたいです。とても喜びます。

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おことわり

当記事はいわゆる「環境の健全さ/不健全さ」にフォーカスします。
その他の「健全さ/不健全さ」…運営面とか、個別のカードデザインとかに関しては触れません。

以降、「健全/不健全」という言葉は、特筆しない限り「環境」という言葉にかかるものと置き換えてお読みください。

また、当記事内では使う言葉の意味合いを下記のように定義しておきます。
あくまで当記事内のものであり、世論で使われる際の意味合いとは異なる場合があります。

【アーキタイプ】
勝利を目指すにあたってのデッキ全体のコンセプトを主軸とした分類。
例:「イゼット果敢はアグロのアーキタイプに分類される。」

【デッキタイプ】
デッキを構成するカードや構成カードの主な色を主軸とした分類。
例:「《コーリ鋼の短刀》を使用し、イゼットカラーのカードを使用するデッキタイプはイゼット果敢だ。」

【デッキリスト】
デッキを構成するカードの組み合わせ。
例:「最近のイゼット果敢は、《噴出の稲妻/Burst Lightning》を採用したデッキリストが多い」

【環境/メタゲームブレイクダウン】
トレーディングカードゲーム(TCG)の対人対戦全体、あるいは対人対戦が行われる特定のクローズドな対人対戦場所において、ある一定の期間において選択されるアーキタイプ・デッキタイプ・デッキリストなどの傾向。
じゃんけんで例えるなら、「この環境はグーが多い。」

【メタゲーム】
環境に対して、自分が一定の勝利を達成するためにプレイヤーが行う、アーキタイプ・デッキタイプ・デッキリストなどの選択。
じゃんけんで例えるなら、「この環境はグーが多いので、自分はパーを優先して出す。」

「健全」とはなにか?

まず「不健全」とは「健全ではない」ということです。それはそう。

辞書を引いてみると、「健全」とはこのように定義されているようです。

https://kotobank.jp/word/%E5%81%A5%E5%85%A8-492527

MtGにおいては、上記の「3 物事が正常に機能して、しっかりした状態にあること。また、そのさま。」が最も近そうに感じます。

では、「環境が正常に機能して、しっかりした状態にある」とはどういった状態なのでしょうか?

プレイ・デザイン・チームが理想とする「健全」

まずは、WotCの「中の人」であるプレイ・デザイン・チームの目線をみてみます。

わかりやすくまとまったものが、2017年に書かれた「Play Design -プレイ・デザイン-」シリーズのひとつ・「多様性のあるスタンダードのメタゲームをデザインする」でしょう。

上記の記事では、当時のスタンダードにおけるプレイ・デザインの目標は「多様性のあるものにしてプレイヤーに選択肢を与えること」と書かれており、デザインの理想を「それぞれの色や戦略が、そのメタゲーム内に存在する他の戦略に対して競うことができるようにする選択肢を持っていること」としています。

デザインの理想について具体的にすると、環境を構成するアーキタイプを「アグロ」「コントロールとコンボ」「ミッドレンジとランプ」の3つの“バケツ”に大別し、すべての“バケツ”がさまざまなデッキタイプで満たされ、それぞれの戦略は他のバケツのデッキタイプに対する対抗手段と選択肢を持っていること…だそうです。

また、「強すぎるとスタンダードにとって不健全になり得るアーキタイプ」として、攪乱的アグロ…軽い脅威を着地させ、その脅威を効率的な妨害手段で守りつつ打ち消し呪文と除去で相手の行動を止めるアーキタイプ、そしてデッキタイプの実例としてローウィン・ブロック当時の【フェアリー】、イニストラード・ブロック当時の【デルバー】を挙げています。

そして、【フェアリー】【デルバー】の「不健全さ」の具体的な理由に、『多くのミッドレンジとコントロールの戦略を排除し、そのフォーマットを全体的に多様性と楽しさに欠けるものにした』と書かれています。

いったん現パイオニアのことは横に置くとして、プレイ・デザイン・チームが考えるスタンダードでの「健全な環境≒環境が正常に機能して、しっかりした状態にある」とは、

おおむねすべてのアーキタイプが使用され、アーキタイプ内のデッキが複数あり、特定のアーキタイプの戦略が否定・排除されることがなく、他のアーキタイプに対する対抗手段と選択肢を持っており、プレイヤーが多様な選択を取れる状態

…と言えそうです。

ここで自分が「健全/不健全」を考えるうえで重要そうだと感じたのが、「アーキタイプ内のデッキタイプ(デッキ)が複数ある」「プレイヤーが多様な選択を取れる」の2点です。

たとえ、「アグロ」「コントロールとコンボ」「ミッドレンジとランプ」のアーキタイプがすべて環境にあるとしても、「アグロ」の中に1つのデッキしかないことはプレイ・デザインチーム的には「理想的ではない」のです。

また、環境の中で選択をするのはプレイヤーであり、たとえ選択肢自体がたくさんあったとしても何らかの理由でプレイヤーが選択を取れない場合は、それもプレイ・デザイン・チーム的には「理想的ではない」のです。

パイオニアが理想とする「健全」

では、パイオニアではスタンダードと何か変わったりするのでしょうか?

これについては、パイオニアの禁止制限告知記事から伺うことができます。

パイオニアの禁止制限告知の中で繰り返し出てくる言葉が、『多様性』『楽しさ』です。

我々はパイオニアに可能な限り多様性に富んだ体験を提供したいと考えています。パイオニアはカードがスタンダードを通さずに直接追加されず、またローテーションなしで過去のスタンダード環境のカードを楽しめる場所であり、スタンダードからの供給だけでカードが増えていくフォーマットの中で最大のものです。最大のフォーマットとして、基本的にスタンダードを経て印刷されたカードの中で最も強力であるか最もシナジーのあるカードだけが居場所を見つけることになります。強力なカードが溢れかえったフォーマットなので、パイオニアを可能な限り楽しいものに維持するためには適切な管理をする必要があります。

2023年12月4日 禁止制限告知より抜粋・太字は筆者によるもの
https://mtg-jp.com/reading/publicity/0037447/

メタゲーム内での大きなシェア、高い勝率、そして除去を構えさせられる不満の溜まるゲームプレイにより、《軍団のまとめ役、ウィノータ》はパイオニアで禁止となります。
(中略)
各種イゼット・デッキの勝率を下げ、パイオニアの中で特別なものを維持しながらこれらのデッキをフォーマット内の他の戦略とさらに同列にするため、《表現の反復》はパイオニアで禁止となります。

2022年6月7日 禁止制限告知より抜粋・太字は筆者によるもの
https://mtg-jp.com/reading/publicity/0036103/

我々のパイオニアの理念とは、最近のスタンダードから最も魅力的なサンドボックスを構築することです。パイオニアが時間の経過により拡大し続けていくにつれて、ローテーションのないフォーマットにおける各セットごとに最も効果的なカードを選ぶという動機がより明白になり、そして《夢の巣のルールス》はその過程を加速させるだけです。《夢の巣のルールス》が問題になる臨界点を待つよりも、パイオニアが享受している多様性を維持するために《夢の巣のルールス》はパイオニアで禁止となります。

2022年3月7日 禁止制限告知より抜粋・太字は筆者によるもの
https://mtg-jp.com/reading/publicity/0035850/

私たちはパイオニアを、最近のスタンダード・フォーマットから最も楽しく、最も強力で、最も象徴的なカードや戦略を集めたものにしたいと考えています。しかしながら、「強力で象徴的」と「圧倒的でつまらない」の間には境界線が存在します。今回の更新では、この境界線を踏み越えていると感じられ、私たちがパイオニアで提供したいプレイ体験を代表するものでない、いくつものカードや戦略に対処しました。
(中略)
 《自然の怒りのタイタン、ウーロ》はパイオニアで最も支配的なクリーチャーの1体になっていて、最もよくプレイされていて最も結果を残しているいくつものデッキで中心になっています。結局、私たちは《自然の怒りのタイタン、ウーロ》のパワーレベルは他のカードや戦略がパイオニアに存在できる境界線を超えていると感じました。《自然の怒りのタイタン、ウーロ》が存在しないほうがメタゲームは楽しく多様性に富んだものになると、プレイデータが示し、コミュニティの反響も支持しています。
(中略)
最後に、「Oops! All Spells」デッキ(《欄干のスパイ》、《地底街の密告人》を使って、土地を入れていないライブラリーを削り切るデッキ)の危惧される勝率とメタゲーム比率を調査しています。この戦略には干渉するのが難しいので、自然なメタゲームの力で抑えられることは期待できません。「Oops! All Spells」デッキがメタゲームの大勢を占める状況がパイオニアの最も楽しい状態であるとは考えられません。そこで、《欄干のスパイ》と《地底街の密告人》を禁止します。

2021年2月15日 禁止制限告知より抜粋・太字は筆者によるもの
https://mtg-jp.com/reading/publicity/0034792/

パイオニアではさまざまなデッキが成功を収めており、問題となる勝率のデッキは存在しませんが、分類としてのコンボ・デッキは競技メタゲームの大部分を占めています。我々はコンボ・デッキと対戦する頻度がデッキ構築の選択肢を制限し、プレイ経験を楽しめないものにしているという意見をいただきました。

2020年8月3日 禁止制限告知より抜粋・太字は筆者によるもの
https://mtg-jp.com/reading/publicity/0034244/

『多様性』については、先述のプレイ・デザイン・チームの考えとおおむね一緒でしょう。

《表現の反復/Expressive Iteration》の禁止理由に挙げられているように突出して有利なアーキタイプ・デッキタイプがなく、《自然の怒りのタイタン、ウーロ/Uro, Titan of Nature’s Wrath》の禁止理由に挙げられているように多くのカードや戦略がパイオニアに存在できるようになっており、《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den》の禁止理由に挙げられているように最も効果的なカードを選ぶだけではない選択の余地があるということです。

『楽しさ』については、ピッチ・スペル…マナを支払わなくていい妨害呪文がなく、また妨害に重きを置いた攪乱的アグロだけの台頭をよしとしないスタンダードのカードだけが流入してくる一方で、過去の強力なカードから選択してデッキリストが作られる、『妨害が弱いフォーマット』であるパイオニア独自の事情があるかもしれません。

過去の禁止改定の記述を見ると、「除去を構え続けなければいけないこと」「コンボデッキとばかり対戦するようになること」…つまり、『妨害が弱いのに妨害を強制されること』が『楽しくない/不満』とされているのが分かります。

また他の記述からは、『多様性があること』自体を強く『パイオニアの楽しさ』と位置付けているような雰囲気も感じられます。

もちろん、多様性に関する記述は他のフォーマットの禁止制限告知にもありますが、とりわけスタンダードとの連続性が強調されている点が印象的です。これは「ホライゾン」系列を現状収録していない、スタンダードローテーションの受け皿としてのパイオニアの独自の立ち位置を表していそうです。

イメージとしては、スタンダードで好きだったカードやアーキタイプでまた遊びたいプレイヤーがパイオニアをふと見たときに、そのカードやアーキタイプが環境に選択肢として存在している…というイメージでしょうか。

まとめると、WotCが理想とするパイオニアの目線での「健全な環境≒環境が正常に機能して、しっかりした状態にある」とは、

プレイ・デザイン・チーム目線での健全さがあることは大前提として、妨害を構え続ける必要性を押し付けられることがなく、過去のスタンダード環境のカードを使う選択ができる多様性が存在している状態

…と言えそうです。

ここで重要そうなのが、『健全/不健全』はそのフォーマットの特徴に依存する部分があるということです。

現に、ピッチ・スペルのあるモダン・レガシーでは、【ベルチャー】【The Spy/Oops! All Spells】が多様性の一角として禁止制限を受けず、認められています。

自分はパイオニア以外に注力していないのであくまで予想になってしまうのですが、もしかしたらWotCが理想とするモダン・レガシーの目線では妨害を構え続ける必要性は『楽しさ』としてカウントされていたり、「過去のスタンダード環境のカードを使う選択ができる多様性」は重視されていなかったりするのかもしれません。

そうなると、WotCが理想とする(任意のフォーマット名)の目線での「健全な環境≒環境が正常に機能して、しっかりした状態にある」とは、

プレイ・デザイン・チーム目線での健全さがあることは大前提として、(任意のフォーマットの特徴に依存する楽しさ)が存在している状態

…といえるのかもしれません。

一方で、あくまでこれはWotC目線での理想であり、プレイヤーが各フォーマットへ持つ理想は?となるとまた話が変わってきてしまうのは留意したいところです。

プレイヤーが理想とする「健全」

ここが一番難しく、そして意見が分かれるところでしょう。

プレイヤーの数だけ人生があり、生活があり、プレイスタイルがあり、何を『正常』として何を『しっかり』しているかというのは本当に個々人の考えに依ってしまいますし、同一人物の中でさえ場面によって異なることすらあります。

これはデュエル・マスターズの競技プレイヤーであるZweilance氏の少し古い動画ですが、Zweilance氏でさえ「発信者としての自分が楽しい≒求めている環境」と「プレイヤーとしての自分が得意≒求めている環境」が異なると言っています。自分もそうです。

しかしそれでも、最大公約数的な「健全さ」については考えることはできるかもしれません。

「健全/不健全の因数分解」をするにあたって驚いたのが、「健全/不健全の定義」に関する記事がパッと出てこなかったこと、それなのに「不健全な環境」「不健全なカード」に関する記事はたくさんあることでした。

これも「健全さ」の定義が人によって・TCGによって大きく違うことの現れなのかもしれませんが…ともかくそれらの記事に目を通してみると、共通点として気づいたことがありました。

それは、「プレイヤー自身が楽しいかどうか」が多くの場合主語にあったことです。

じゃあ結局千差万別で終わりじゃん!!!ではあるのですが、実は「人間が遊びの中でどんな時に楽しい・面白いと感じるか」自体は学問としてそれなりにまとめられています。

その中で、自分が「おっ?」っとなったのが『ホイジンガの遊びの要素』と『エリスの覚醒追求行動』に関する解説でした。

超絶アルティメットざっくりまとめると、『ホイジンガの遊びの要素』では「遊びは強制されるものではなく自らの意志で行われるものであり、ここから遊びの面白さが生まれるとあり、『エリスの覚醒追求行動』では「自身がなしたことが環境(この場合は人間を取り巻くあらゆる状況の意味)に何らかの効果、効力を及ぼすこと、そしてその結果を見ることが楽しい」とあるのです。

つまり、最大公約数的にプレイヤー=人間が楽しいと感じる環境、すなわち「健全な環境」とは、

強制されることなく自分の意志で何かを実践することができ、そしてそれが何かしら有効だったという結果≒手ごたえを得ることができる状態

…と言えるのではないでしょうか。

先の定義に比べると相当ふんわりしてしまいましたが、それでも「強制されない≒選択ができる」ということは先述のプレイ・デザイン・チームの理想とも、パイオニアの理想とも一致しています。

まとめ

ここまで挙げた「複数視点からの『健全な環境』」を併記してみます。

【プレイ・デザイン・チームの理想として】
おおむねすべてのアーキタイプが使用され、アーキタイプ内のデッキが複数あり、特定のアーキタイプの戦略が否定・排除されることがなく、他のアーキタイプに対する対抗手段と選択肢を持っており、プレイヤーが多様な選択を取れる状態

【パイオニアの理想として】
プレイ・デザイン・チーム目線での健全さがあることは大前提として、妨害を構え続ける必要性を押し付けられることがなく、過去のスタンダード環境のカードを使う選択ができる多様性が存在している状態

【プレイヤーの理想として?】
強制されることなく自分の意志で何かを実践することができ、そしてそれが何かしら有効だったという結果≒手ごたえを得ることができる状態

複数の立場から複数の理想がある以上、単一の「健全な環境」は定義することはできません。

しかし、複数の視点の「健全な環境」を構成する要素を並べてみると、「健全さ」の構成要素は、

『多様な選択肢がある』
『選択の自由がある』
『何かをすることを強制されない』
『他のアーキタイプ・デッキタイプへ有効な対抗が行える』

に分解できるのでは?という気がしてきました。

そして、この要素の中で各プレイヤー、あるいは各組織が具体的に求める閾値があり、あるいはこの要素に加えて求める要素があるのかもしれません。

これを踏まえて、発信者としての自分とプレイヤーとしての自分を整理してみると、

【発信者としての自分(妖怪パイオニアデッキリスト啜り)】
『多様な選択肢がある』
⇒それはもちろんあってほしい
『選択の自由がある』
⇒それはもちろんあってほしい
『何かをすることを強制されない』
⇒ある程度上位デッキへの対抗手段を積む必要性があるのは仕方ない
『他のアーキタイプ・デッキタイプへ有効な対抗が行える』
⇒どのデッキも1~2デッキタイプないしはアーキタイプへ弱点があると面白くなりそう

【プレイヤーとしての自分(スピリット使い)】
『多様な選択肢がある』
⇒全方位型ローグデッキなので飽和していてほしい 隙をついて勝ちたい
『選択の自由がある』
⇒それはもちろんあってほしい…が、何かしらのスピリットが使えればどうでもよいといえばよい
『何かをすることを強制されない』
⇒上位デッキ対策は仕方ないが、複数除去偏重デッキがあると構造上息が出来ないので使うことを許されなくなるので悲しい
『他のアーキタイプ・デッキタイプへ有効な対抗が行える』
⇒みんなそうであってほしい

…といった感じで、なんともプレイヤーとしての自分はわがままだなあと思ったりしました(笑)

冒頭の文を書いた頃よりは、「環境の健全さ/不健全さ」について、自分の中での物差しは見つかった気がします。

もちろんこれもあくまで一例・いったんの結論だと思うので、環境情報を主軸とするいち発信者としては折に触れてこのテーマについては考えていきたいなと思いましたし、「健全/不健全」は複数の要素と視点を持つ言葉なので、安易に使わないよう自戒したいなと思いました。

おわりに

ということで、ちょっと《投げ飛ばし/Fling》な終わり方になりましたが、「環境の健全さ/不健全さ」を自分なりに分解してみた記事でした。

皆さんのご参考になれば幸いです!

自分は「週刊ふんわりパイオニア便り」をはじめ、TwitterYoutube投稿にてパイオニアに関する発信をしておりますので、ぜひフォロー・チャンネル登録をお願いします! 大変励みになります。

ご支援も受け付けておりますので、よろしければよろしくお願いいたします…!

 

それでは、また!

参考文献

多様性のあるスタンダードのメタゲームをデザインする―Magic: the Gathering公式HP(2017.12.18)

アーキタイプーMTG Wiki(2025/01/10閲覧)

デッキタイプーMTG Wiki(2025/01/10閲覧)

【MtG】お前らのアーキタイプ分類は間違っている―白鳳(2025.05.05.)

【遊戯王マスターデュエル】不健全なカードとは―フルーツ館(2024.02.01)

誰もが認める良環境とは―がりしあ(2022.11.28.)

【デュエプレ】メイ様がいかに不健全なのかを紙の歴代不健全カードと比較して解説【ナーフしろ】―ゴイケンのデュエマに関して思うことを言うブログ(仮)(2023.06.24.)

デザイン分析:ランダム性―レジェンド・オブ・ルーンテラ公式HP(2020.04.29.)

遊びは人間行動のプラモデル?―小林純生(2003.03.)

ヨハン・ホイジンガと「遊び」の歴史哲学―日本遊び研究会 遊(2023.08.22.)

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