眞白井エイドです。
普段は、YoutubeでMtGパイオニアに関する配信や、Twitterでパイオニア週刊紙「週刊ふんわりパイオニア便り」を発行しています。
さて、この記事企画「巧者に訊く」は、パイオニア競技イベント/大型イベントで結果を残されたプレイヤーさん=【巧者】に、デッキやプレイ、あるいはバックグラウンドに関するお話を訊いてみよう!というインタビュー企画です。
今回は、2024年11月23日・24日に開催された「第16期パイオニア神挑戦者決定戦/神決定戦(以下、神決定戦)」で見事挑戦権獲得をされたシバサキさんにお話を伺いました。
新進気鋭の【ディミーア忍者】、それを更にアレンジした【ディミーア”デーモン”忍者】で神への挑戦権を手に入れたシバサキさん。
惜しくも神決定戦では敗れてしまったものの、フィーチャーマッチを通じて非常に強い印象を視聴者の皆さんに残してゆきました。
【ディミーア忍者】の魅力とは? そして【ディミーア”デーモン”忍者】に辿り着いた経緯とは?
それでは、インタビュー本編をどうぞ!
自己紹介
ではまずは、自己紹介からお願いします!
シバサキです。
主にTTT(Thursday Tap Tempo)というコミュニティでパイオニアを中心に遊んでおります。TTTはバンド仲間およびショップで知り合った友人を中心にしたコミュニティです。
最近はプロツアー参加者も出てきて、ノリにノっています。
普段は東京MTGの平日イベントなどに出ています。
パイオニアが競技イベントではなくなったこともあってか、昨年と比べ平日イベントのパイオニア人口が少なくなっている感があるので、気になった方は是非いらしてください。
また、これが一番重要ですが、Pot-pourriというバンドでベースを弾いているので、よければ音源・ライブ等チェックしてください。
TTTさん、最近大型イベントのプロフィール欄でもたびたびお名前をお見掛けするコミュニティさんでしたが、音楽きっかけのつながりだったのですね!
そして自分もパイオニアイベントの参加者数の減少は肌に染みて感じているところです……東京MTGさんは精力的にパイオニアイベントを開催されている印象が強いので、ぜひ遊びに行っていただきたいです!
MtGを始められた時期・きっかけは何だったのでしょうか?
地元のゲーム屋に置いてあった「基本セット2012(2011年7月)」の構築済みデッキを実兄と一緒に購入したことが始めたきっかけです。
兄は《アラクナスの紡ぎ手/Arachnus Spinner》入りの「絡み付く蜘蛛の巣」デッキ、私はラクドス狂喜デッキの「血と炎/Blood and Fire」を使っておりました。
それから超カジュアルにスタンダードをやったり、プレリに出たりしておりました。
2~3年前にTTTのメンツと一緒にパイオニアをはじめ、休日大会やら店舗予選などに出る様になった感じです。
パイオニアよりも一歩早いタイミングでMtGを始められたのですね。
そしてパイオニアを始められたタイミングも、「神河:輝ける世界」からパイオニアのカードパワーが1段階高くなったあたりかなと思います。個人的には良いタイミングだったのかなとは!
ちなみに、好きな色とカードは何ですか?
打消しが好きってわけではないのですが、青いクリーチャーやスペルが好きです。
好きなカードは《悪夢滅ぼし、魁渡/Kaito, Bane of Nightmares》、《アーティファクトの魂込め/Ensoul Artifact》です。
エンソウル、いいですよね~~~!!!
自分も《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den》禁止前に振り回してました。
最近イゼット型も見かけなくなってしまったので寂しいです。
そして、《悪夢滅ぼし、魁渡/Kaito, Bane of Nightmares》は今回の立役者!
……ずばり、彼と一緒に残された今回のイベントでの結果をお願いいたします!
神決優勝です!
5-1-1で予選ラウンド8位通過です。神にはなれませんでした…
苦手であろう【ゴルガリ・サクリファイス】相手のご健闘、お見事でした!
ですが、神挑戦者決定戦のフィーチャーマッチも含めて、【ディミーア忍者】という新しいデッキについて強い印象を残されたのかなと思います!
使用されたデッキ/デッキリストについて
今回は、シバサキさんが非常に詳細な調整録を残していただいていたので、そちらを引用させていただきつつ、noteでは触れられていなかった各カードの「リストだけではわからないカード評価」について詳しく伺えればと思います!
基本的な最優先プランは、1マナで動けるカードをテンポよく展開し、悪夢滅ぼし、魁渡につなげる。相手のデカブツはフラッドピットの溺れさせおよびカイトの麻痺カウンターで寝かせて殴り続けます。
悪夢滅ぼし、魁渡は個人的にパイオニアの3マナ域の中でも最強カードの候補に挙がるレベルの強さを誇ると思います。鏡割りの寓話より強いです。
シバサキさんnoteより
リストをパッと見た多くの方が、印象として「線が細そう」……具体的にはクリーチャーのスタッツの低さ、妨害の少なさが不安という印象を受けるかなと思うのですが、シバサキさんはnoteで「全く感じられなかったデッキパワーの高さがあった」とおっしゃられていました。
このギャップを生み出している主な要因は何だと思われますか?
私も【ディミーア忍者】のリストを見た第一印象は、「このデッキ線細くてよわそー」でした。(笑)
実際に使ってみると、まず最初に《悪夢滅ぼし、魁渡/Kaito, Bane of Nightmares》の強さに驚きました。想像の5倍ぐらい強かったですね。
正直、パイオニアの3マナアクションの中でも屈指の強さではないでしょうか。
最近ではスタンダードを中心に採用されているカードなので、その強さについて皆さんある程度把握しているとは思うのですが、《月回路のハッカー/Moon-Circuit Hacker》および《変わり谷/Mutavault》が使えるパイオニアでの強さはスタンダードとは桁違いです。
1マナで起動できるミシュラランドが3/3に、ハッカーは1マナ3/2ワンドローになる等、+から入るのが滅茶苦茶強いです。
実感8割ぐらいは+を起動しています。
他の能力も強く、積極的にサイドカードを探せる0能力および、戦場に触れる-2能力もありと、実質3マナのPWとしては破格の性能をしています。
フィーチャーマッチでも大活躍していましたが、やはり《変わり谷/Mutavault》の存在はこのデッキの太さを支えていますよね。
なんで触りにくいミシュラランドが触れない紋章で強化されるんだ。
《フラッドピットの溺れさせ/Floodpits Drowner》もテンポの塊のようなカードで、これもまた強いです。正直、見ただけでは強さはわかりませんでしたね。
《不浄な別室+祭儀室/Unholy Annex+Ritual Chamber》はわかりやすいパワーカードなので入れました。
相手が《悪夢滅ぼし、魁渡/Kaito, Bane of Nightmares》の忍術をケアしてこちらのクリーチャーを全て除去した時などに出すと、相手のプランをずらせるので個人的にはかなり感触が良いです。
《不浄な別室+祭儀室/Unholy Annex+Ritual Chamber》は今回ご友人さんのアドバイスで追加されたカードですね!
このデッキリストをみたスーパーガンモさん(@SuperGanmo0208、開封杯グランドマスター)から変わり谷4枚いるんだし不浄な別室をいれたら強いのでは?という意見を貰いました。んなわけないだろと思いつつ、確かに永劫の好奇心や、コウモリなど、一部のカードのカードパワーが正直そこまで高くないなと思っていたのでそれらと入れ替える形で、不浄の別室および、追加のデーモンカウントとして鬼の刃を採用しました。最近のデーモンデッキでも変わり谷4の鬼の刃2というリストのものがあり、デーモンカウントは少なめですが、これで充分だと判断しました。
試したところ、なぜか、青黒忍者デーモン、強い。
(中略)
相手がカイトを警戒してこちらのクリーチャーを除去した場合、今までは3t目の動きが弱かったのですが、代わりの3t目の動きが追加されることで、常に強い動きを押し付けることができるようになりました。
シバサキさんnoteより
たしかに、3マナのアクションが非常に薄いのは自分も【ディミーア忍者】の初期のリストを見た時から大丈夫かな?と思っていて。
《墓地の侵入者/Graveyard Trespasser》などを足してミッドレンジ的な味付けにしたリストもあったのですが、《変わり谷/Mutavault》に注目して《不浄な別室+祭儀室/Unholy Annex+Ritual Chamber》を足すというアイデアはありそうでなかったので驚きました!
また、線が細い≒1マナのアクションが多いということですが、1マナのアクションを連打することで多くのデッキに対してテンポで勝つことができます。
例えば1t目に1マナクリーチャーを展開して、2t目に1マナクリーチャーを2体展開することで、相手が1マナ除去を3枚持っていない限り、3t目にはほぼ忍術が確定できます。
そして飛び出てくるのが屈指のパワーカード・《悪夢滅ぼし、魁渡/Kaito, Bane of Nightmares》……と。
《月回路のハッカー/Moon-Circuit Hacker》について、忍術できないと正直かなり弱そうなクリーチャーに見えてしまうのですが、《不浄な別室+祭儀室/Unholy Annex+Ritual Chamber》を入れる過程でも抜けなかったのですよね。強み・弱みとしてはどうなのでしょうか。
忍術できないと弱いのはおっしゃる通りだと思います。
しかし、1マナクリーチャーを10枚以上導入しており、先ほどのような2体以上の展開をする場合もあるので、忍術ができないという状況が正直ほぼないかなと。
《悪夢滅ぼし、魁渡/Kaito, Bane of Nightmares》の+1能力で実質1マナ3/2ワンドローとして運用ができますし。
むしろ、このデッキの核となるクリーチャーですので、抜けるという選択はほぼないのかなと考えます。
《悪夢滅ぼし、魁渡/Kaito, Bane of Nightmares》と共に「忍者」の名を背負う屋台骨、ということですね!
また《月回路のハッカー/Moon-Circuit Hacker》そのものも強いですが、忍術によって各種クリーチャーのCIP能力を使いまわせるのも強いです。
序盤に出したXマナクリーチャーも、後々インパクトのあるクリーチャーにすることができます。
小テクですが、《フラッドピットの溺れさせ/Floodpits Drowner》を攻撃させ、ブロック指定後に起動型能力をスタックに載せた後に忍術を起動することで、《フラッドピットの溺れさせ/Floodpits Drowner》を回収しつつ、相手のクリーチャーを除去し、《月回路のハッカー/Moon-Circuit Hacker》でドローもできます。無茶苦茶です。
……あ!出来る!!!
うわすごい、これは気づいていませんでした。
忍術周りは無限に小テクがありますが、これはかなり決まるとパワフルで実用的ですね!
続いてまた細かいカードの話をお伺いしたいのですが、《鬼の刃/Blade of the Oni》は《不浄な別室+祭儀室/Unholy Annex+Ritual Chamber》採用でも2枚のままだったのですね。
ここについてはスペース以外の理由ってありますでしょうか?
スペースの理由がでかいですが、そもそも参考にしたのがその当時勝っていた【ラクドス・デーモン】で、それが《変わり谷/Mutavault》4枚と《鬼の刃/Blade of the Oni》2枚で運用していましたので、デーモンカウントとしては《鬼の刃/Blade of the Oni》2枚で十分かなと考えました。
先ほどの《月回路のハッカー/Moon-Circuit Hacker》の話と被るのですが、このデッキは1マナのアクションを連打することでテンポ差で勝つことが強いデッキであり、2マナのアクションは正直取りたくないなというのが2枚に収めた大きな要因ですね。
ただ、実際には神決定戦ではほとんどのマッチでサイド行きになっていたので、今は《遠眼鏡のセイレーン/Spyglass Siren》を優先して入れております。
《変わり谷/Mutavault》4と《祭儀室/Ritual Chamber》だけでデーモンカウントは足りてるかなーと今は思います。
テンポ感に重きを置いての枚数調整、なるほどです。
あとこれまた小テクですが、2t目に自身のマナでタップ状態起動した《変わり谷/Mutavault》を《マネドリ/Mockingbird》でコピーするとマナ加速ができ、3t目には《変わり谷/Mutavault》をアクティベートとして《不浄な別室/Unholy Annex》でドレインドローができます。
マネドリ周りも無限に小テクがありますね……!
このリストの時点で一般的な忍者リストと異なり、創意の神童を採用をしている。
個人的に青黒忍者をネクストレベルに押し上げたカードの一つだと考えている。
しじゅんさんのデッキ構築センスが光る。
シバサキさんnoteより
《創意の神童/Ingenious Prodigy》を早期からチームメイト・しじゅんさんが使われていたことにとても驚きました。
「ネクストレベルに押し上げた」と言わしめる強さ、具体的に伺いたいです!
まずは1マナほぼアンブロとして運用ができるのが強いです。
とりあえず序盤にX=0 or 1で出しておいて、忍術で回収し、大量のXマナでフィニッシャーおよびドロソとして運用することができます。
あと相手が、《悪夢滅ぼし、魁渡/Kaito, Bane of Nightmares》をケアして除去を積極的に打ってきたときに、第2メインの行動として《不浄な別室/Unholy Annex》以外にも能動的な3マナアクションとして運用することができるのも強いです。
《致命的な一押し/Fatal Push》に対してめちゃくちゃ弱いのは正直そうなのですが、逆に言うと《致命的な一押し/Fatal Push》がないデッキにはかなり強いです。
まあ《致命的な一押し/Fatal Push》を打たれたとしても、1マナのアクションを1マナで取られるのはテンポ損をしないので良いかなとは思います。
柔軟にXを変えられることがやはりテンポの観点から強いのですね。
そして先ほどの話にもありました忍術とのシナジー……!
本当にこのデッキは細かいシナジーがきれいに絡み合っているなと感動しきりです。
では続いて、クリーチャー以外のカードについてもお伺いしたいです。
過去の【ディミーア忍者】だと《呪文貫き/Spell Pierce》《湖での水難/Drown in the Loch》が妨害枠として採用されていたかなと思うのですが、これらのカードについてはどう思われますか?
今回のシバサキさんのリストでは完全不採用でしたが……。
忍者はぱっと見クロックパーミッションっぽく見えますが、その実態は実質的にソーサリーアクションが大半を占める、言わばポータル三国志です。(※)
個人的にクロックパーミッションが成立するのはカウンターを構えて、相手が動かなかった場合に能動的な動きができるスピリットのようなデッキだと考えています。
※「ポータル三国志」は初心者向けカードセットのため、「インスタント」のカードが存在しない。(《消力/Extinguish》といった一部例外はある)
たしかに、瞬速クリーチャーは忍者系デッキだとなかなか採用が難しいですもんね。
重視されている1マナのカードだと《幽体の船乗り/Spectral Sailor》くらいしか実用的なのが居なさそうですし……。
忍者においては相手のターンに構える行動は《フラッドピットの溺れさせ/Floodpits Drowner》と《致命的な一押し/Fatal Push》しかなく、相手が動かなかったときに能動的に動ける択がほとんどなく、打消しを構えるという行動自体がテンポを著しく落とすと考え、ハンデスを優先しました。
スタンダードの【ディミーア・ミッドレンジ】のように、《フェアリーの黒幕/Faerie Mastermind》などのフラッシュ持ちのクリーチャーをより採用するなど、インスタントアクションを厚めにとっているのであれば打消しを積むのも全然良いと思います。
こうやって紐解いていくと、【ディミーア忍者】はこれまでの青黒の部族系デッキ……「攪乱的アグロ/クロック・パーミッション」的なフェアリーやローグとはかなり方向性が異なる、自分の強い動きを最低限の妨害で押し付けていく「ビートダウン」なのかなと思います。
おそらく自分が神決定戦以前に見ていた【ディミーア忍者】リストも、青黒のイメージらしい攪乱的アグロの方向性で調整されていたのかなと。
その中で、忍者の強みをしっかり活かす、テンポ重視のビートダウンの味付けを強く出す調整をされたのは流石だなと思います!
《ストーム・ジャイアントの聖堂/Hall of Storm Giants》採用、実はけっこうびっくりしてました。そこまでマナが伸びるのか…?と思ったのですが、採用理由があれば伺いたいです。
これはね、多分一回ぐらいしかストームジャイアントを起動していない気がします。
マジで土地足りていないです。
やはり……(笑)
神決途中マジでデッキから抜きたかったですね。
noteにも書いたのですが、ぶっちゃけデッキが出来たのが神決1-2日前なこともあり、土地回りは超適当です。
回している途中で不満点があり、今は《地底の大河/Underground River》や《グルームレイクの境界/Gloomlake Verge》を増やしたり、土地24枚を試したりしています。
土地23って結構止まりますよね……分かる……(アゾリウス・スピリット使い)
でも土地24になるとフラッドしやすい気もして、《祭儀室/Ritual Chamber》というマナフラッド受けはあるとはいえ、なかなか難しそうですね。
では最後に、サイドについてお伺いしたいです。
様々なデッキが押し寄せる神決定戦ですが、主な仮想敵は何処に絞られましたか?
当日に組んだのでサイドは正直適当です。
仮想敵は大会にでる全員です。冗談です。
1枚ずつ見ていくとこんな感じですね。
《ドロスの魔神/Archfiend of the Dross》:
【イゼット・フェニックス】【サクリファイス】
《墓掘りの檻/Grafdigger’s Cage》:
【セレズニア・カンパニー】【サクリファイス】など
《未認可霊柩車/Unlicensed Hearse》《除霊用掃除機/Ghost Vacuum》:
【イゼット・フェニックス】【パルヘリオンシュート】【(一応)サクリファイス】
《強迫/Duress》:
コントロール類、【奇怪な具現】 概ね《致命的な一押し/Fatal Push》が効かない相手への入れ替え枠
《切り崩し/Cut Down》:
【ラクドス果敢】、早いデッキ全般
《無情な行動/Heartless Act》:
相手のドロスの魔神に当ててドヤ顔をしたいから入れた
《苦痛ある選定/Anoint with Affliction》:
各種アグロ、【パルヘリオンシュート】など
あきらめたマッチアップはないです。
あきらめるのはダサいので。冗談です。
【ズアー・オーバーロード】と【サクリファイス】はきつめです。
回している段階でも【サクリファイス】が特にきつかったのはなんとなくわかっていたので、対策をかなり厚めにとりました。
まあサイドとっても正直無理だなーとは思っていたのですが、まあ案の定無理でしたね。
空は《致命的な一押し/Fatal Push》や《波乱の悪魔/Mayhem Devil》で取られ、地上は《大釜の使い魔/Cauldron Familiar》で止められ続け、《創意の神童/Ingenious Prodigy》の潜伏は基本効かず……書き出すだけでもしんどい相手でしたね。
デーモン系にはもともとメインで有利なため、ほとんど入れ替えはないですね。
予選ラウンドで唯一【クイントリウス・コンボ】に負けているので、コンボへの耐性はもっと上げたほうが良かったかなと思います。
《漂流自我/Unmoored Ego》と《真髄の針/Pithing Needle》を積むのもありかなーと思っています。
今だと【イゼット・ロータスコンボ】なんかも増えてきていますしね。
《漂流自我/Unmoored Ego》は確かに良さそうです!
今回のイベント
では今回のイベント……第16期パイオニア神挑戦者決定戦/神決定戦ですが、率直な感想はどうでしたか?
正直神決優勝できるとは思っていなかったので、純粋に嬉しいですね。
優勝が決まった時や、神挑戦者戦の時に多くの人に応援や激励の言葉をもらえたのが何よりうれしかったですね。
ただ神になれなかった悔しさももちろんあります。
ぜひ次はリベンジしていただきたいです!
今回のイベントでのベストバウト、お伺いしたいです。
Top8・Top4の【黒単デーモン】から【ラクドス・デーモン】のデーモン2連戦だったのですが、その2戦はベストバウトかなと思います。
もともとデーモンには有利なデッキなのですが、細かいアドの取り合いおよび細かいダメージ計算が多くひりつく勝負ができたかなと思います。
自分の《祭儀室/Ritual Chamber》から出した6/6デーモンを《マネドリ/Mockingbird》で1マナでコピーしたり、ミッドレンジ相手にもミッドレンジの土俵でちゃんと戦えます。
そこはやはり、【ディミーア”デーモン”忍者】になった強みですね!
逆に、今回のイベントでの反省点や、次の舞台までに改善したい点があればお教えください。
純粋にパイオニア神になりたかったですね。
マリガンも多くついていなかった点もあるのですが、自分のプレイングがミスっているところも結構あったので反省点も多いです。
また神決定戦は最後にリスト公開制なのも、同じサイドカードを2~3枚とるのではなくばらけさせた方が良かったのと、実際に入れる入れないは置いておいて打ち消しを1~2枚とった方が良かったですね。
優勝するとは思っていなかったので、しょうがないと言えばしょうがないですが。
そこは今の神決定戦のシステムで一番難しい所ですよね……。
様々なデッキが襲い掛かってくる非公開性大会と、神が環境を予想して定めた鋭いデッキが立ちはだかる公開性大会だと、求められるものがかなり違うと思いますし。
ですが、ある種デッキをテンポ重視で尖らせたことは、長期戦を勝ちぬくにあたって間違っていなかったのだろうなとはお話を伺って思いました。
ぜひ、今回の経験を糧にまた挑戦権を獲得していただきたいです!
最後に~ディミーア忍者使いへのエールと今後について~
では、最後のご質問パートになります。
今回のシバサキさんの結果を受けて、【ディミーア忍者】【ディミーア”デーモン”忍者】を使ってみようと思う方、あるいは既に手に取られた方もいらっしゃるのではと思います。
シバサキさんから、そんな方々へのアドバイスやエールをお願いします!
パイオニアのデッキの中でもかなり楽しい部類のデッキだと思います。
細かいダメージ計算や、《悪夢滅ぼし、魁渡/Kaito, Bane of Nightmares》と《不浄な別室+祭儀室/Unholy Annex+Ritual Chamber》の圧倒的なカードパワー、豊富なシナジー、細かい小テクなど楽しい要素がいっぱいです。
言い方が悪いですが小賢しいアグロ(笑)が好きな方にはうってつけだと思います。
私もそうなのですが、おそらくエンソウルが好きな方はハマると思います。
紋章は実質エンソウル! でかい忍者で殴っていきましょう!
最後に、今後の目標や挑んでみたいこと、大型大会などの予定があればお教えください!
今後の目標ですが、次は神になります。
来年パイオニアは大型大会もないので、正直神決ぐらいしか目指すものがないという話でもあるのですが……スタンダードも少し手を付けてみようかなーと今は考えています。
スタンダードも《悪夢滅ぼし、魁渡/Kaito, Bane of Nightmares》強いですからね!
大好きなカードと共に、今後も頑張ってください!
おわりに
神挑戦者決定戦、Top8一覧の中で燦然と輝いていたシバサキさんの【ディミーア忍者】。
ありそうでなかったカードたちの採用と、シナジーの美しさに、「これは結果に関わらずインタビューしたい!」とすぐに感じたことをとてもよく覚えています。
お話を伺い、MtG仲間のみなさんとの友情、そして柔軟に意見を取り入れ新しいリストを試し続けるシバサキさんの高いモチベーションの賜物と知ってからリストを改めて見ると、リストの輝きが一層強まったように感じました。
まだまだ改良・発展の余地がある【ディミーア”デーモン”忍者】。今回のインタビューの中でも改良案を複数伺え、今後の発展も楽しみです!
改めてシバサキさん、ありがとうございました!
次回予告と宣伝
今後も、「巧者に訊く」は不定期企画として続きます。
「この方の話を聞きたい!」「このデッキの話を聞きたい!」などありましたら、#巧者に訊く や引用RT、お問い合わせフォームからお教えいただけますと非常に参考になります!
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それでは、また!