眞白井エイドです。
普段はYoutube・Twitterでパイオニアに関する配信を中心に活動しています。
ということで、今回の記事は……パイオニアではありません。
MTGA限定フォーマット「ヒストリック・ブロール」に関する記事です。
MTGAプレイヤーでないと聞いたことがないかもしれませんし、MTGAプレイヤーさんでも遊んだことがない方は多いフォーマットかと思います。
ですが、実は自分がパイオニアの次に愛好しているフォーマットなのです!
また、7/20には自分がリーダーを務めているPW配信者チーム「メガネオ」で参加する、ヒストリック・ブロールのチーム戦「電脳灯争戦」の予選も控えています。
ということで、ヒスブロ……宣伝してえな……になったので筆を取っている次第です。
この記事では、「ヒストリック・ブロール(以下、ヒスブロ)の面白いところの紹介」そして「ヒスブロ初心者に勧めたいデッキ・《茶色のラダガスト》の紹介」をしたいと思います!
そもそもヒスブロってなんぞや
ヒスブロの概要についてはこの配信前半でまとめています!
見てほしい!
とはいえ動画見る時間のない方もいると思うのですっごくざっくりまとめると、「MTGAのカードプール全てを使った」「100枚ハイランダー統率者アリ構築の」「タイマン戦」です。
これが面白いんだ~~~!
具体的には、「レガシー級カードまで混ざっている膨大なカードによる派手さ」「PWまで選べる統率者の選択肢の多さ」「カードプールと統率者の幅広さが可能にした構築の奥深さ」が魅力でしょうか。
カードプールの例や、具体的に出来ることの例は配信で触れているのでよろしくお願いしますね。
また、マッチングにある程度の重みづけがあり、同レベルのデッキと当たりやすいのも楽しさが減らない良いポイントでしょうか。
本家EDHでもそうですが、レベルの差が高低共にあると、なかなか本来の楽しさは味わえませんからね。
自分としては「統率者の選択肢の多さ」と「構築の奥深さ」に特に魅力を感じています。
《破滅の龍、ニコル・ボーラス/Nicol Bolas, the Ravager》や《不屈の巡礼者、ゴロス/Golos, Tireless Pilgrim》など、いわゆる丸くて雑に強い統率者も多いのですが、そうではない統率者でもカードプールの広さがそれなりの戦闘力を担保してくれ、「そのカードらしさ」を表現しやすいためです。
前回の「電脳灯争戦」で自分が使ったのは、初代ジャンプスタートより《強風の力、イニアス/Inniaz, the Gale Force》。
土地詰まりで本番では活躍させてあげられませんでしたが、相手のパーマネントを適度に奪いながら、飛行クロックで追い詰められる、独自の動きが楽しい統率者です。やや重いですが……
また、今回の「電脳灯争戦」では、《祝福の泉、シガルダ/Sigarda, Font of Blessings》を使います。
特定の部族シナジー、全体除去への弱さはあるものの、「パーマネント全体呪禁付与で単体除去に無類に強い」「白緑だけどデッキトップキャストでリソース回復できる」という唯一無二の強さがあります。
こんな感じで、尖った統率者で遊んでもいいのです。
ヒスブロを始めてみよう!の前に
ですが、個人的にはイニアス・シガルダのような尖った統率者は、最初の統率者にするには難しいと思います。もちろん!「好き」を優先するのもまた大事なのですが。
なぜなら統率者への依存度が高く、また統率者のソース回復能力が高くないためです。
統率者は除去されてもまた唱えられますが、マナコストは2マナずつ重くなっていき、除去を繰り返されるとほぼ出せなくなります。
また、ヒスブロは長期戦になりやすいフォーマットです。そうなると、最後に手札が多い方が明確に有利になります。
となると、「統率者が居なくてもある程度デッキが回り」「統率者が居ればリソースを補充できる」デッキが必然的に強くなりやすいわけです。
先述の《破滅の龍、ニコル・ボーラス/Nicol Bolas, the Ravager》と《不屈の巡礼者、ゴロス/Golos, Tireless Pilgrim》も、その条件を満たしやすい統率者です。
じゃあ、そういった統率者を選ぶとしても、膨大なMTGAのカードプールから誰を選べばいいのか…?
……ということで! ここで自分が勧めたいのが《茶色のラダガスト/Radagast the Brown》です!
ここがすごいよラダガスト
まずは能力をみてみよう
《茶色のラダガスト》
伝説のクリーチャー ― – アバター・ウィザード LTR
2GG 2 / 5
茶色のラダガストや、トークンでもこれでもないクリーチャー1体があなたのコントロール下で戦場に出るたび、あなたのライブラリーの一番上にあるカードX枚を見る。Xはそのクリーチャーのマナ総量に等しい。あなたは「それらのカードの中から、あなたがコントロールしているクリーチャーと共通のクリーチャー・タイプを持たないクリーチャー・カード1枚を公開し、あなたの手札に加える。」を選んでもよい。残りをあなたのライブラリーの一番下に無作為の順番で置く。
先日発売の「指輪物語:中つ国の伝承」(MTGAでは「アルケミーホライゾン・指輪物語」)収録の伝説のクリーチャー。
けっこう長い事が書いてありますが、能力はだいたいこうです。
① 自身が戦場に出たときほぼ1ドロー
② 後続の4マナ以上のクリーチャーに5~8割の確率で1ドロー付与
はい、「リソースを補充できる統率者」ですね!
特にドローを苦手とする緑単での、継続して手札を増やせる(可能性が高い)貴重な統率者です。
……さっきから「ほぼ」とか「だいたい」って言いまくってますが。もちろん条件はあります。
それは、「戦場にいるクリーチャーのクリーチャー・タイプ(以下、部族)」と「誘発でデッキトップから見えたクリーチャー・カードの部族」が被っていないことです。
例えば、戦場に《ラダガスト》《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves》がいる状態で何らかのクリーチャーを唱え、《ラダガスト》の能力誘発で《エルフの幻想家/Elvish Visionary》がデッキトップから見えても、「エルフ」が被っているため、手札に加えられません。
ですが、《探索する獣/Questing Beast》が見えたら、戦場の「エルフ」「ドルイド」「アバター」「ウィザード」と《探索する獣》の「ビースト」は部族が被っていないため手札に入ります。
しかし、この《探索する獣/Questing Beast》の着地誘発で、デッキトップから《長老ガーガロス/Elder Gargaroth》が見えても、戦場の「ビースト」が《長老ガーガロス》の部族と被っているため手札に加えられません。
……というように、デッキ内の部族が被りまくっていたら、満足に手札補充が出来ないというデメリットがあります。
ですが!
そう、これは「ヒスブロ」。
膨大なMTGAのカードプールがあれば、クリーチャータイプをばらけさせることなど簡単です!
(※スタンダード、指輪物語プールとの比較で)
ここがすごいよポイント①:ラダガストが除去られてもなんとかなる
とはいえ、《ラダガスト》がいないと手札補充が厳しい色なので、《ラダガスト》除去されまくってもホンマにやれるのか?と思う方もいるかと思います。
ですが、緑はマナ加速が非常に得意なので、《ラダガスト》が除去・打消しされても再展開するためのマナは稼ぎやすいです。《ニクスの祭殿、ニクソス/Nykthos, Shrine to Nyx》もカードプールにありますしね。
さらに、クリーチャーの質が優秀なため、《ラダガスト》が居なくてもビートダウンで勝つプランがあります。
最速マナ加速から出しやすい所では《老樹林のトロール/Old-Growth Troll》《探索する獣/Questing Beast》
5・6マナでも勝ちに行ける《ヴォリンクレックス/Vorinclex》(MOM)、《活力を穢すもの/Defiler of Vigor》、《長老ガーガロス/Elder Gargaroth》
そして強大なフィニッシャー《年老いた骨齧り/Old Gnawbone》、《産業のタイタン/Titan of Industry》《巨大猿、コグラ/Kogla, the Titan Ape》《終末の祟りの先陣/End-Raze Forerunners》
そしてそしてこれらのカードを一気に叩きつけられるアルケミー出身カード・《新緑の蘇り/Verdant Rejuvenation》!
また、サブのリソース回復手段として《世界樹への貢納/Tribute to the World Tree》《ガラクの蜂起/Garruk’s Uprising》《グレートヘンジ/The Great Henge》もあります。
歴代の緑の優秀カードが揃い踏みで、《ラダガスト》が居なくてもパワーで押しつぶす爽快な動きが出来るのは大きな魅力だと思います。
ここがすごいよポイント②:キープが楽
そしてキープ基準がめっちゃ楽!!!
《ラダガスト》の部族「アバター」「ウィザード」はほぼほぼデッキ内で被ることが無い部族なので、着地で4枚デッキトップを見て1枚手札に加える動きがほぼほぼ確定します。
2/5クリーチャーに《イクサランへの侵攻/Invasion of Ixalan》がオマケでついてるようなものです。
4マナに2マナがオマケでついてると思うとヤバくない???
なので、4マナに早く到達できるカードが揃っていれば、後続は《ラダガスト》が引っ張ってきてくれる可能性が高いため、マナ加速以外のカードが少なくてもキープしやすいのです。
……流石に3~5マナクリーチャー0枚は不安がありますが。
キープが楽でいい点は、相手のことを考えなくていい点です。
ヒスブロをはじめたての頃は、相手がどう動いてくるか分からないことも多いでしょう。
「死に覚え」という言葉もありますが……やはり負けまくるのは楽しくないことです。
ですが、「マナ加速」「最速ラダガスト」「あとはどんどんクリーチャー展開」という動きが取りやすく、そしてそれがデッキの一番強い動きのため、相手の動きが分からなくてもキープした手札で勝ちに行きやすいのです。
もちろん他の緑単の統率者も、マナ加速キープが出来るものは多いです。
ただ、統率者だけで手札補充・後続補充をしやすいとなると、選択肢はやや狭まります。
明確に出来る統率者となると、《スカイシュラウドの援護者、フレイアリーズ》、《復活した精霊信者、ニッサ/Nissa, Resurgent Animist》《野生の心、セルヴァラ/Selvala, Heart of the Wilds》《怪物の代言者、ビビアン/Vivien, Monsters’ Advocate》《野蛮な伝令、ガラク/Garruk, Savage Herald》くらいでしょうか。
(《ラダガスト》が初緑単なので、もっといたらごめんなさい)
マナ加速はキープしたけど後続がいなくて勝てない!のリスクが少ないのも、《ラダガスト》のいい所かと思います。
ここがすごいよポイント③:いろいろなクリーチャーを使える!選べる!
そして個人的に《ラダガスト》の一番ナイスなポイントかと思っているのが、「いろいろなクリーチャーが選択肢に上がり」「そしてそれを取捨選択してカスタマイズできる」ことです。
「なるべく部族を被らせたくない」という都合、雑に強いクリーチャーを深く考えないで突っ込むことが出来ないのが《ラダガスト》。
一番わかりやすいのは「ビースト」の選択でしょうか。
優秀なビースト、それはもうめっちゃいます。
ヤバい置物対策に《水晶壊し/Gemrazer》《鋸牙の破砕獣/Sawtusk Demolisher》も入れたいし、ドローエンジンになる《長老ガーガロス/Elder Gargaroth》も入れたいし、シンプル強い《探索する獣/Questing Beast》《ウルヴェンワルドの奇異/Ulvenwald Oddity》も入れたいし、フィニッシャーになる《岩山鎧のベイロス/Cragplate Baloth》《孔蹄のビヒモス/Craterhoof Behemoth》も入れたい!!!
ですが《ラダガスト》デッキでは、特にデッキトップを見られる枚数が多くなる高マナクリーチャーは、なるべく部族を被らせたくありません。
1枚に絞るのは難しくても、2枚には納めたい。
ということで、ここで「それぞれのカードにどんな役割を持たせて」「いかに取捨選択するか」の楽しみが生まれるわけです。
他のデッキでももちろんこの要素はありますが、《ラダガスト》は特にその性質が強いでしょう。
また、部族が被らないことに大きなメリットがあるため、(緑単では)レアな部族や、他の緑単統率者ではあまり入らないクリーチャーにもスポットライトが当たります。
蜘蛛!猫!神!亜神!
カエル!恐竜!猪!ドラゴン!
ビースト・ファイレクシアンと被らなくて、似たようなことが出来るクリーチャーは偉大です。
そしてデッキからいろんなクリーチャーが飛び出してくるのは楽しい!!!
クリーチャーを唱えるたびにどんどん手札が増えるのも楽しい!!!
これまで緑単を使わなかった自分が、《ラダガスト》にハマった一因です。
ぜひ、この楽しさは他の方にも味わっていただきたい!!!
デッキリスト紹介
ということで記事執筆時点でのデッキリストがコチラ。
ちなみに「電脳灯争戦」前でWCを切るのを控えたため、入ってないカードも多いのですが、結構勝ててます。
Commander
1 Radagast the Brown (LTR) 184
Deck
1 Delighted Halfling (LTR) 158
30 Snow-Covered Forest (KHM) 285
1 Elvish Mystic (M14) 169
1 Llanowar Elves (DAR) 168
1 Lukamina, Moon Druid (HBG) 17
1 Verdant Rejuvenation (HBG) 69
1 Menagerie Curator (Y22) 15
1 Ilysian Caryatid (ANB) 98
1 Coldsteel Heart (CSP) 136
1 Faceless Haven (KHM) 255
1 Ornithopter of Paradise (MH2) 232
1 Circle of Dreams Druid (AFR) 176
1 Gwenna, Eyes of Gaea (BRO) 185
1 Llanowar Loamspeaker (DMU) 170
1 Paradise Druid (WAR) 171
1 Llanowar Visionary (M21) 193
1 Old-Growth Troll (KHM) 185
1 Somberwald Sage (SIS) 55
1 Myr Convert (ONE) 234
1 The Filigree Sylex (ONE) 227
1 Augur of Autumn (MID) 168
1 Ancient Imperiosaur (MOM) 174
1 Thrun, Breaker of Silence (ONE) 186
1 Arasta of the Endless Web (THB) 165
1 Goreclaw, Terror of Qal Sisma (MUL) 92
1 Nylea, Keen-Eyed (THB) 185
1 Beanstalk Giant (ELD) 149
1 Questing Beast (ELD) 171
1 Renata, Called to the Hunt (MUL) 93
1 Toski, Bearer of Secrets (KHM) 197
1 Defiler of Vigor (DMU) 160
1 Froghemoth (AFR) 184
1 Keeper of Fables (ELD) 163
1 End-Raze Forerunners (RNA) 124
1 Vorinclex (MOM) 213
1 Kogla, the Titan Ape (IKO) 162
1 Tranquil Frillback (MAT) 24
1 Solemn Simulacrum (M21) 239
1 Old Gnawbone (AFR) 197
1 Scavenging Ooze (M21) 204
1 Cityscape Leveler (BRO) 233
1 Tyrranax Rex (ONE) 189
1 Titan of Industry (SNC) 159
1 Garruk’s Uprising (M21) 186
1 The Great Henge (ELD) 161
1 Heroic Intervention (KLR) 161
1 Harmonize (STA) 52
1 Into the North (CSP) 111
1 Explore (JMP) 393
1 Cultivate (STA) 51
1 Tribute to the World Tree (MOM) 211
1 Fight Rigging (SNC) 145
1 Arcane Signet (ELD) 331
1 Mind Stone (WTH) 153
1 Turntimber Symbiosis (ZNR) 215
1 Boseiju, Who Endures (NEO) 266
1 Lair of the Hydra (AFR) 259
1 Command Tower (ELD) 333
1 Arch of Orazca (RIX) 185
1 Forsaken Crossroads (Y22) 63
1 Mirrex (ONE) 254
1 Nykthos, Shrine to Nyx (THS) 223
1 Plaza of Heroes (DMU) 252
1 Bonders’ Enclave (IKO) 245
1 Ghost Quarter (ISD) 240
1 Elder Gargaroth (M21) 179
1 Heraldic Banner (ELD) 222
1 A-Haywire Mite (BRO) 199
1 Overgrown Battlement (JMP) 417
1 Leafkin Druid (M20) 178
それはもうクリーチャータイプはばらけさせています。
また、MTGA限定カードでやや知名度が低いハイパーオリカが《動物園の管理者》。
(自分も教わって知った)
第二に《ラダガスト》とも言うべき、マナクリ以外にだいたいキャントリップ付与です。
しかも2マナマナクリということで普通に優秀。ぜひ組むときは入れてほしいです!
部族「ビースト」はPWを処せてブロッカー運用も出来る《探索する獣/Questing Beast》と、腐りにくい《長老ガーガロス/Elder Gargaroth》を選択。
《探索する獣》はちょっと《鋸牙の破砕獣/Sawtusk Demolisher》との入れ替えを悩んでいます。
実は被りやすい「エレメンタル」はマナクリ《枝葉族のドルイド/Leafkin Druid》とフィニッシャー《産業のタイタン/Titan of Industry》に絞りました。
諦め枠としては《野生の魂、アシャヤ/Ashaya, Soul of the Wild》《茨の騎兵/Cavalier of Thorns》《ホロウヘンジの世話人》など。
《ホロウヘンジの世話人》はMTGAアルケミーカードですが、ワンチャン《ニクソス》を持ってこられるので悩みました。
「恐竜」は《温厚な襞背/Tranquil Frillback》と《ティラナックス・レックス/Tyrranax Rex》ですが、《ティラナックス》は「ファイレクシアン」が被ってしまうため、《殺戮の暴君/Carnage Tyrant》に変える予定です。
あとは「エルドラージ」枠で《世界を壊すもの/World Breaker》、「ハイドラ」枠で《大食のハイドラ/Voracious Hydra》、「昆虫」枠で《女王スズメバチ/Hornet Queen》あたりを入れたいですね!
おわりに
少しでも、今回の記事でヒストリック・ブロールに興味を持って頂けたら嬉しいです!
そして!電脳灯争戦は7/20が本番!
チーム「メガネオ」配信は、自分のYoutubeチャンネルで行う予定です。
ぜひ、応援に来ていただけると嬉しいです!!!
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