眞白井エイドです。
普段は、YoutubeでMtGパイオニアに関する配信や、Twitterでパイオニア週刊紙「週刊ふんわりパイオニア便り」を発行しています。
さて今回は、FFコラボこと「マジック:ザ・ギャザリング-FINAL FANTASY(以下、FFxMtG)」に関する記事です。
自分はFFについてはほとんど知らず、「チョコボと魔法の絵本」で無限にポップアップデュエルを回していたタイプの人間なのですが、先日参加させていただいたプレリリースやプレビュー期間にFF経験者の知人・友人から色々聞くうちに、たくさんのFFのみなさんが気になるようになりまして、そのみなさんをMtG側はこんなカード/効果なんだよ~という解説も交えながら紹介していきたいと思います。
せっかくなら、コラボさせて頂くだけでなくFFファンのみなさんに何かお返ししたいな~というのもあります。初見の新鮮な感想って多分どの界隈でもいい栄養だと思うので。
そういった記事の経緯上、妄想や想像しかない内容になっていること・意図せずFFさん側の重大なネタバレを含むカードを取り上げる可能性があることはご留意ください。
今回は第3弾となっております。
過去回もけっこう筆が乗って色々書いておりますので、よろしければ!
ちなみにタイトルは、MtGを知らないFF勢のジスロマックさんのFFxMTG開封記事タイトルをリスペクトさせていただきました。
こちらの記事も、FFxMtGの魅力が詰まった素敵な記事ですので、ぜひ!
そもそも「マジック:ザ・ギャザリング-FINAL FANTASY」って?
30年以上の歴史を持ちTCGの原点といわれる「マジック:ザ・ギャザリング(以下、MtG)」と、日本が誇るRPGの王道・「FINAL FANTASY(以下、FF)」さんとの超・大型コラボカードセットです。
これまでもMtGは「ユニバースビヨンド」というゲーム内ブランドで、MARVEL・指輪物語・アサシンクリード・Doctor WHO・Falloutなど海外IPを中心にコラボをしてきたのですが、これらは特殊なセットとして収録されており、カード枚数も通常のセットより少なめだったり、使えないルール(フォーマット)が存在したりしたのですが……今回は基本的にすべてのルール(フォーマット)で使える「本流のカードセット」でのコラボ!
MtG側は無論のこと、FFさん側も非常に力を入れていただいており、販売前から盛り上がっていたのですが、6/7から「プレリリース」という先行体験期間にはいり、実際にMtGのカードとして触って遊んでみるとこれが過去のカードセットと比べてもめちゃくちゃ面白い!!! そしてFFさん側の魅力をビシバシ感じる!!!
ということで、FFみりしら勢からMtGを通じて気になったみなさんを挙げてみよう!と思った次第です。
MtG・FFさんそれぞれの特集サイトはこちら。

気になったみなさん
執筆にあたっては、大いにMTGWikiを参考にさせて頂いております。
この場を借りて編集者の皆様に厚く御礼申し上げます。
ということで今回は、マシュマロからご希望をいただいたFF9より3枚取り上げていきます!
周りに好きな方が多かったり、「最初に遊んでほしい!」と自分も言われていたりするFF9ですが…カードからもどうやら一筋縄でいかない世界観ぽいな?と思っております。
全体を見た気づき
召喚獣、いなくね?
いや、一応いるんですけど、明らかに特殊なアイテムから解放してそうで、気軽に召喚できる存在ではなさそうなんですよ。


アレキサンダーの性能としても、なんか防衛兵器っぽいですし。
他のシリーズを調べたら初期の1~3には召喚獣との関連があるカードもなし、FF4は召喚獣カード(英雄譚・クリーチャー)はないけどそれとシナジーする《ミストの召喚士、リディア》が存在。
FF5も召喚獣不在、FF6は《幻獣との交わり》《魔導戦士、ティナ》《幻獣を奪取せよ》を始め、幻獣≒召喚獣?がキーワードになっている話なことが伺えます。
FF7も装備品が多いと思ったら、《召喚:ナイツオブラウンド》《召喚:チョコボとモーグリ》と意外と召喚獣があり。
FF8も《召喚:G.F.○○》が2種だけですが存在しており、他にもG.F.シリーズがあるのかな?と示唆している気がします。
その流れでの正規の召喚獣カードなし。意味深ですね。
……と思ったら、モロ答えが書いてありました。
《黒魔道士の襲撃》のフレーバー・テキスト(原作の台詞やキャラクターの台詞など)を見てみると……

あ~、奪われちゃってるんですね。
ということで、結構FF9の主人公サイドは、このブラネ女王勢力への反逆者・反乱者側なんだろうな~とイメージがつくと同時に、「アレクサンドリア」という国がキーになっていることが伺えます。
アンコモンながら、世界観を伝えてくれるいいカードですね!
《アレクサンドリアの王女、ガーネット》

となると、やはりその国の名を冠し「王女」の肩書を持つ、ガーネットさんが気になりますよね。
彼女も英雄譚≒召喚獣に関する能力を持っており、おそらく召喚獣の力を使える側≒ブラネ女王側の被害者なんだろうなという気がします。
カードのテキストとしては、英雄譚=召喚獣のタイムリミットを伸ばして召喚獣を支援しつつ(伝承カウンターの取り除き)、召喚獣の力を自分の力に変えながら戦う!みたいな能力ですね。
支援キャラクターにつきがちなクリーチャー・タイプ「クレリック」を持っていますが、結構攻撃的な性能でもあります。
そして、継承史カード(原作絵×MtG既存カード)でガーネットさんがあてがわれたカード《第三の道のロラン》も示唆的です。


ロランはMtG側のストーリーの重要キャラクター。
MtG世界で起きた大戦争「兄弟戦争」にて世界(ドミナリア次元)の命運を変えた破壊兵器「ゴーゴスの酒杯(ウルザの酒杯とも)」を戦火の中から運び出すという大役を担います。
また、勢力としては兄弟戦争のウルザ派・ミシュラ派どちらにも所属せず、独自の研究で両方を打倒しよう!という「第三の道」に所属しています。

しかし、ロランはミシュラ側の人物「アシュノッド」に捕まり、酒杯の秘密を明け渡してしまいます。
そして酒杯の秘密……尋常ではない破壊兵器であるという情報は、紆余曲折のうちにウルザに伝わり、ウルザは複製した酒杯を起動して弟「ミシュラ」率いるファイレクシア軍を殲滅。
この大爆発は世界の1つの節目となってドミナリアは苦しい時代を迎えることとなり……そしてはるか未来で再びファイレクシアの脅威がドミナリアに、そしてそれ以外の世界=多元宇宙全体に迫ったときに、再び酒杯は歴史に顔を出すことになります。
MtG側の話はいったんさておき。
これ、面白いな~になったのが、継承史カードでこのフード姿を描いていることで、通常カードのこのシーンがフレーバーテキストに名前が出ていなくてもガーネットさんを助け出す……いや、盗み出して安全な所に避難させるシーンだと分かることなんですよね。

そして、ロランのストーリーと重ねると、彼女も大切な「何か」と共にジタンと脱出したのかな?と思うわけです。
《陽気な義賊、ジタン》

そしてそのジタンも、クリーチャー・タイプがすごい示唆的なんですよね~。
まず「人間」。人間です。
あるいは、この世界で標準的な種族、というニュアンスでしょう。
そして「ミュータント」。「何らかの原因で肉体が変わってしまったもの」を表すクリーチャー・タイプです。
秒で何かが彼にあったか分かりますね。
過去の「ミュータント」たちの設定を見ていくと、膨大な魔力や呪いによって変異したもの・魔法で既存の生き物を組み合わせて強化遺伝子を加えたもの・放射線で変異したもの……といった感じ。
FFの世界観……特に「魔道士」が多く魔法が中心的っぽそうなFF9の世界観だと、魔法か呪いによる変化なのかな?とおもったりしました。
そして最後の「スカウト」。和訳の通り「斥侯」を意味し、「冒険者」「探検家」のニュアンスも含まれています。
FFxMtGだと、ヴァンさんがスカウト(と海賊とならず者)の支援クリーチャーに設定されていますね。
彼も見た目冒険家っぽいので、FFxMtGにおける「スカウト」はおおむね「冒険者」と言い換えていいかな?と思いました。

そしてカード名の「義賊」、あるいは《予想外のお願い》のフレーバーを考えるに、自分の利益のためではない盗みを働いていたり、各所を冒険しながら義賊行為をしている方なのかな~と思いました。
能力も、戦場に出た時の1回限りですが対戦相手のクリーチャーを盗み(コントロールを得る)、1ターンだけ一緒に攻撃してもらうという能力です。
この手の能力を持ったカード自体は珍しくないのですが、ジタンさんは盗んだクリーチャーに絆魂というライフを回復する能力を与えるのが珍しいですね。相当に味方にしている。主人公ぽい。
しかし、義賊であり冒険者という立場はある意味アレクサンドリア・ブラネ女王側どちらにも属さない中立ぽさを感じます。
そんな彼がどうしてガーネットさん、そしてアレクサンドリアに関わり、どこから世界の命運に関わっていくんでしょうか……
《迷える黒魔道士、ビビ》

まあ多分この子がきっかけなんだろうな~~~~~~~~~。
第1回で語った通り、MtGにおいて種族を持たない「ウィザード」は結構レアです。
特に先述のジタンさんが「人間」を失っていない「ミュータント」なのに、ビビは「ウィザード」だけなのは、明らかにこの世界の標準的な種族とは違う存在なんだろうなという気がしますし……



明らかに黒魔道士たちが兵器運用されてるんだよな~~~!!!!!!
もうここからビビさんの苦労が透けて見える。何なら戦い好きじゃなさそうなのがSecret Lair(コレクター向けブランド)のカードからもうかがえますし。

ただ、黒魔道士、あるいは兵器としてはとても優秀なことがテキストから伺えます。
非クリーチャー呪文に誘発して相手に1点ダメージを飛ばす、という黒魔道士(ウィザード・トークン)固有の能力を持ちながら、自身のパワーも上がっていき、さらにはパワーの分だけマナ=魔力も生み出せてしまう!
もしこんな優秀な子が逃げ出したら……まあ取り返しには来そうですよね。うん。
あとは、兵器として作り出された存在が、兵器以外の存在意義に悩むのは定番と言えば定番の話運び。
ただ、それをジタンふくめて愉快な仲間たちでフォローしていくのかな?とも思ったりします。フライヤさんのフレーバー・テキストとか。

キャラクター人気がすごいことも伺っていますし、もしかしたら裏主人公的なポジションなのかもですね。
あるいは、ガーネットさんも「本当の自分を見つけたい」とフレーバー・テキストで言っているので、FF9のメンバーはみんなそういう悩みを抱えているのかもしれない。
その上で、主人公のジタンくんはジタンくんにしかできないことを為していくんだろうな。

こんな感じで。
おわりに
ということで今回はFF9から3人のみなさんのカードを挙げてみました。
FF9のカードは全体的に明るい雰囲気を感じながらも、「これどういうお話なんだろう?」「このカードのシーンはどういう流れでつながっていくんだろう?」がカードテキストからあまり読めなくて、とても原作が気になるものばかりでした!
もしFF勢の方がいたら、引用RPやメンション・マシュマロで反応いただけると嬉しいです。
初見の感想へのベテランの反応も、どの界隈でもいい栄養です。
そして! カードでの再現度すごい!このキャラを使ってみたい!と思ったら、ぜひ!マジック:ザ・ギャザリングの世界・多元宇宙へお越しください!


おすすめは友人さんと一緒に初心者講習会に参加したり、マジックリーグへの参加から、FF限定構築戦に入るルートです。
MtG公式も非常に今回力を入れているので、よろしくお願いします!
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