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【パイオニアインタビュー企画】#巧者に訊く 第19回:原 康貴さん/5Cレジェンズ

パイオニア情報

眞白井エイドです。

普段は、YoutubeでMtGパイオニアに関する配信や、Twitterでパイオニア週刊紙「週刊ふんわりパイオニア便り」を発行しています。

さて、この記事企画「巧者に訊く」は、パイオニア競技イベント/大型イベントで結果を残されたプレイヤーさん=【巧者】に、デッキやプレイ、あるいはバックグラウンドに関するお話を訊いてみよう!というインタビュー企画です。

今回は、2026年2月7日(土)・11日(水・祝)に開催された「第20期パイオニア神挑戦者決定戦/神決定戦(以下、神決定戦)」で、第20期パイオニア神に就任された、原 康貴さんにインタビューさせていただきました。

「アバター 伝説の少年アン」「ローウィンの昏明」、そして禁止改定で大きく上位デッキの顔触れが変わったパイオニア。

しかし、今回頂点に立ったのはMO上位入賞の常連デッキではなく…いわゆる「ローグデッキ」、そしてその中でもコンボルートの都合でデジタルMtGでは回される機会すら少ない、【5Cレジェンズ】でした。

「もちろん好きだから」
ただ、それだけの理由で5Cレジェンズを手に取り、そして念願の神の座へ駆け抜けた原さん。

そんな原さんが【5Cレジェンズ】を愛するまでに至った経緯とは? そしてそもそも【5Cレジェンズ】とは一体どんなデッキなのか…!?

それでは、インタビュー本編をどうぞ!

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ご自身について

眞白井
眞白井

では、自己紹介からお願いいたします!

原さん
原さん

原 康貴(ハラ コウキ)です。 X/Twitterではえんゃし…いえ、えんゃ神で活動しています。

MtG歴は「基本セット2015(2014年7月)」からで11年くらい、主に東京~神奈川で遊んでおり、TC東京に居ることが多いです。

コミュニティとしては「チーム原神(旧名 チームけんじ)」「こまち旅団」に所属しています。

アイコン画像はご希望より《炎矢師、ハラー/Hallar, the Firefletcher》というカードにしております。
ちなみに「炎矢師」は「えんやし」と読みます。なるほど…?

眞白井
眞白井

こまち旅団さんは、神就任記念写真でもパーカーでお名前をアピールされていましたね!

直近だと第29期ヴィンテージ神の横川 裕太さんも同じく就任写真でアピールされていたり。Top8プロフィールにもしばしばお名前が出てくる、強豪プレイヤーさんぞろいのコミュニティさんです。

https://article.hareruyamtg.com/article/105932/ より引用
眞白井
眞白井

MtGで好きな色やカードはなんですか?

原さん
原さん

攻めるデッキ/カードが好きなくせに、相手の脅威には対処したがる性分なので、色はハンデスと確定除去の黒が好きです。

カードは《敏捷なこそ泥、ラガバン/Ragavan, Nimble Pilferer》、《色めき立つ猛竜/Amped Raptor》、《大スライム、スローグルク/Slogurk, the Overslime》、《黙示録、シェオルドレッド/Sheoldred, the Apocalypse》…と、低コスト/単体で優秀なクリーチャーが好きです。

眞白井
眞白井

《大スライム、スローグルク/Slogurk, the Overslime》はこの後のお話にも出てくる、今回の神就任の影の立役者ともいえるカードですね!

スタンダード当時も彼(?)の性能に惚れ込んだ方が多く、ローテーション落ちギリギリまで《大スライム、スローグルク/Slogurk, the Overslime》主軸デッキ・【スライムローム】が研究されていた記憶があります。

眞白井
眞白井

では原さんが、MtGを始めたきっかけ・ハマったきっかけをお教えいただけますか?

原さん
原さん

大学1年の時に、サークルで行われたドラフト会に誘われたことです。
遊戯王やデュエルマスターズは小学生の頃やっており、MtGのタイトルだけは知っていたので興味本位で参加し、スタンダードを同級生とサークルで遊ぶ→FNM→ゲームデー→神決等の大きめイベント→CCF予選→CCF→PTとプレイ範囲が広がっていきました。

原さん
原さん

ハマったきっかけは…おそらく、「イニストラードを覆う影(2016年4月)」のゲームデー※で運よく優勝し、「CHAMPION」の文字入りプレイマットを貰った事だと思います。

のんびり遊んでいたMtGで、初めて形のある「勝利への称賛」を貰って、とても嬉しかったのを覚えています。

※ゲームデー…「破滅の刻」まで開催されていた、2026年現在の「ストアチャンピオンシップ」に相当するスタンダードの店舗イベント。優勝すると特製プレイマットをもらうことが出来た。

眞白井
眞白井

わかるわかる、わかります!

自分も晴れる屋さんの「争奪戦」で初めて優勝出来たときは本っ当~にうれしくて、手に入れた《魂の洞窟/Cavern of Souls》のネオン・FoilをPSA鑑定に出して大切にしまっています。
○勝でパックがもらえるとかもうれしいんですけど、「優勝」への称賛がカタチとして手元に残るのは本当にうれしいんですよね~。

眞白井
眞白井

過去のnote記事などを拝見すると、原さんは積極的にチャンピオンズカップファイナル(CCF)のようなトーナメントプレイに精力的に取り組まれているなと思ったのですが、そういった勝利・結果重視のプレイを目指されるようになったタイミングやきっかけについて伺えますか?

もしかしたら、ゲームデーでの「カタチのある称賛」の体験や、神決配信で仰られていた「神」への憧れが大きいのかな?とお話の雰囲気からは感じたのですが…詳しく知りたいです!

原さん
原さん

トーナメントプレイが多くなったのは、おそらく社会人になってからです。
自分でお金を稼ぐようになってから、高額カード争奪杯やプロモ/プライズの割が良い大会について「働いて買えばよくないか…?」と思うようになってしまいました。
高額カードゲットをモチベーションにプレイされている方ももちろんいらっしゃると思うので、それも良いことだと思うのですが。

ただ、MtGは面白いので大会には出たい。
じゃあせっかく出るなら「勝った時に名誉(お金で買えないもの)が貰える大会」を選んで出よう!…と思うようになり、今に至ります。

眞白井
眞白井

なるほどなるほど。

原さん
原さん

しかし、実はあまり「勝利・結果重視のプレイを目指している」自覚はありません。

「新カードで遊びたい、革新的なデッキを試したい、好きなカード/デッキで対戦したい」からプレイし続けていたら、11年も経っていました。

原さん
原さん

大学の頃は《悟った達人、ナーセット/Narset, Enlightened Master》で追加ターンや《精霊龍、ウギン/Ugin, the Spirit Dragon》をめくるのを楽しんでました。

ですが今なら恐らく、「6マナかつ殴った時は遅すぎる…」と目も向けないと思います。

そういう意味では、上達するにつれカード/デッキを見る目が養われ、“好きなカード”に「強さ」の指標がより濃く反映されるようになった変化があるのかもしれません。

眞白井
眞白井

好きなカード/デッキと共に名誉を目指していたら神やCCF、PTに届いていた…というのは、やはりMtGのやりがいの一つであり、良いところだな~と最近自分もしみじみ感じています。

それでいえば、PTチェインをされていた【スライムローム】や、今回神の座に就かれた【5Cレジェンズコンボ】は、強さとユニークさと掘り下げ要素を兼ね備えたデッキと自分は認識していて、原さんのMtGスタイルがとても良く出ているデッキだな~と思いました!

眞白井
眞白井

では次に…ずばり、今回出された成績をお願いいたします!

原さん
原さん

スイス6-1-1からSEを勝ち抜きパイオニア神挑戦者決定戦で優勝。
3-0でパイオニア神決定戦勝利です! 神!

眞白井
眞白井

おめでとうございます!

フィーチャーマッチ配信でも、豪快に鮮やかにコンボを走られる様子にコメント欄がとても盛り上がっていたことをよく覚えています。
そして、これまでいわゆる「ローグデッキ」で神挑戦者になられた方は多かったと思うのですが、そのまま神に就任された方は少ないのではないでしょうか? お見事です!

眞白井
眞白井

配信でいえば…今回の神決定戦の決着後、防衛側の第19期パイオニア神・宇都宮さんが配信にちょっと声が入るくらい勢いよく原さんに話しかけに行く…という一幕があったと記憶しており。

なんだか良いなあ~、微笑ましいな~と見ていたのですが、宇都宮さんとのご交友やエピソードがあればお伺いできますか?

原さん
原さん

特筆すべきエピソード…というものが余り思い出せなくてちょっと申し訳ないのですが。

うっちーさん(宇都宮さん)のプレイ量がバケモン(誉め言葉)だったのは周知の事実※ですが、僕も晴れる屋に通うようになってからは毎週毎週MtGをプレイしていました。

※イベントに参加・勝利するとポイントがたまる「プレインズウォーカー・ポイント」制度があった時、宇都宮さんは2017年年間ポイント・シーズン(2016年5月30日~2017年5月28日)で6,244点を集め、日本1位となった。詳細はリンク先のMtG公式記事を参照のこと。

原さん
原さん

通えば通うほど顔なじみが増え、友人の友人つながりで友人が増え、勝利と結果を積み重ねる内に、気づいたら話しかけ合えるようになっていました

眞白井
眞白井

イベントに参加するうちに顔なじみが増えて、その方とだんだん仲良しになって…というのはMtGの醍醐味ですよね! とてもわかります。

使用されたデッキ/リストについて

眞白井
眞白井

では、実際に使われた【5Cレジェンズ】のデッキ、およびリストについて伺っていこうと思いますが…今回は原さんが、参戦レポート・デッキ解説のnoteを書かれております!

読者の皆さんにも原さんの記事をぜひ読んでいただきたいです!
そして、今回は記事を拝見した上で、さらに気になるところを深堀りさせていただきます!

眞白井
眞白井

原さんのnoteにも【5Cレジェンズ】というデッキについて説明がありますが、こちらでも簡単に説明させていただくと…。

【5Cレジェンズ】は、「マジック:ザ・ギャザリング-マーベル スパイダーマン(以下、SPM)」後に成立したデッキで、MOの著名プレイヤー・claudioh氏によってはじめてMOイベント上位入賞、その後も同氏によってチューニングがされてきたデッキです。

眞白井
眞白井

伝説のクリーチャーをタップして1マナ出せる《伝説の秘宝/Relic of Legends》、そしてタップクリーチャーを手札に戻すことを追加コストとする「ウェブスリング」を1マナで出来る《サイオニック・ウィーバー、アラクネ/Arachne, Psionic Weaver》(デジタル版では《編み手と導き手、イェラとオスキ/Yera and Oski, Weaver and Guide》)を活用し、無限に《アラクネ》を唱え続ける過程で、伝説の呪文に反応してアンタップする《侵攻の伝令、ローナ/Rona, Herald of Invasion》が無限にアンタップすることを活用して、様々な無限コンボを決める…というデッキです。

眞白井
眞白井

また、上に貼った初期リストでは未採用でしたが、直近のリストでは《伝説の秘宝》《侵攻の伝令、ローナ》、そして《正直者のラトスタイン/Honest Rutstein》2枚を活用して、無限に伝説のクリーチャー呪文を唱えるループも採用されています。

【おことわり】
普段はカード名は《日本語/英語》で表記していますが、今回の記事では名前が長いカードが多いため、初出以降は基本的に《カード名》or《キャラクター名》で表記します。

また何枚か同キャラクター別カードがあるものがありますが、特に断りがない場合は下記を指します。
《ローナ》:《侵攻の伝令、ローナ/Rona, Herald of Invasion》
《ラトスタイン》:《正直者のラトスタイン/Honest Rutstein》
《ジョイラ》:《ウェザーライトの艦長、ジョイラ/Jhoira, Weatherlight Captain》

使用デッキは5cレジェンズ。
理由はもちろん好きだから。

原さんnote「【Pioneer】第20期パ神レポ~神様になった日~」より抜粋

眞白井
眞白井

そんな【5Cレジェンズ】を「もちろん好きだから」から持ち込まれたということでしたが、好きになったきっかけ…claudioh氏のリストを見たときにビビッ!と来たポイントはどのあたりだったのでしょうか。

原さん
原さん

元々スタンダードで、《大スライム、スローグルク》と魂力持ち土地が入ったレジェンズデッキを好んで回しており、その頃から《伝説の秘宝》+《ローナ》(+《太陽の執事長、インティ/Inti, Seneschal of the Sun》+伝説のクリーチャーまみれ)の構成に脳を焼かれていました。

《伝説の秘宝》がスタンダードからローテーション落ちした後も、もしかしたら、《モックス・アンバー/Mox Amber》の使えるパイオニアならもっと凄いデッキになるかもしれない、とこねていたのですが、正直微妙でした。

原さん
原さん

そんな中で、claudiohの作った《アラクネ》無限のパッケージ入り【5Cレジェンズ】を回して、特にいいなと思ったのは下記の2点…

・《アラクネ》というカードが単体で強い上にデッキととてつもなくシナジーする
・《ウェザーライトの艦長、ジョイラ/Jhoira, Weatherlight Captain》と《伝説の秘宝》の相性

でした。

眞白井
眞白井

それぞれについて具体的に伺えますか?

原さん
原さん

《アラクネ》については、ウェブスリングコストで手札に戻すことによる、《ジリーナ》《ラトスタイン》《素早き救済者、アン/Aang, Swift Savior》のETB再利用、カードを唱えなおすことで《ローナ》《ジョイラ》《ウェブ紡ぎ、シルク/Silk, Web Weaver》(デジタルでは《巣群の徴募者、アレンニ/Alenni, Brood Recruiter》)が誘発…とシナジー豊富でありながら、1マナ3/3というボディに課税能力。

殴ってもブロックしても活躍できますし、自分のデッキは基本クリーチャーだらけのため、相手のデッキにだけ都合よく課税できます。

スタンダードの頃から先述の《ローナ》《ラトスタイン》+ETB or 死亡誘発で何かが起きるカードによる無限コンボは存在しましたが、現在のコンボは《ローナ》が酔っていなければ、《伝説の秘宝》+《ローナ》+《アラクネ》×2だけで無限ルーティングによって勝利できます。

酔っていてもおまけ(?)で無限マナが出て、手札のカードは使い放題です。
明らかにコンボの質も向上しました。

また、これは回していて気づいた部分ですが、コンボへ向かう動線上で自然と相手のハンドを覗けるというのは、コンボデッキにとって想像以上に強力でした。
コンボを急ぐべきか、《素早き救済者、アン》を構えるべきか…といったプレイ方針も立てやすくなります。

原さん
原さん

《ジョイラ》に関しては、スライム君こと《スローグルク》を使っていた頃のスライム君の役割は主に「無限のアドバンテージ」「巨大なサイズでフィニッシャーになる」2点でした。

《ジョイラ》であれば、クリーチャー・タイプが「人間」なのでマナベースで無茶をする必要が無く、《伝説の秘宝》がある状態で《ジョイラ》から低コストの伝説のクリーチャーを唱えるとあっという間に1ターンで手札がパンパンになります。

《アラクネ》2枚という現実的に揃うコンボがデッキ内にある以上、カードを引く=そのままフィニッシャーであるため、未練がましくスライム君を使い続けたい気持ちを彼女が絶ってくれました。
常に2枚目以降の採用をしたいと思っているカードですが、いかんせん《伝説の秘宝》が無い状態で4マナ3/3を出して(概ね)ターンパスは、パイオニアでは危険な行為と言えるでしょう。

眞白井
眞白井

《アラクネ》のパワフルさが、新しい《伝説の秘宝》コンボが出来たという点以外でも評価ポイントとしてとても大きかったのですね!

《ジョイラ》も、記憶ではclaudioh氏が《グウェン・ステイシー||ゴースト・スパイダー》のあとに試したり試さなかったりのうちに【5Cレジェンズ】自体を使われるのが減ってしまった…という印象があったのですが、それだけインパクトのあるドローソースだったのですね。

デッキ調整に関して

眞白井
眞白井

MOで【5Cレジェンズ】が使われるのが減ってしまった話に絡んでくるのですが…【5Cレジェンズ】はデジタルでの無限成立からの勝利が非常に手間なためほぼ回されておらず、情報が非常に少ないデッキだったと思います。

ですが、「マジック:ザ・ギャザリングーアバター 伝説の少年アン」で《ばあば/Gran-Gran》《見下す高手、メイ/Mai, Scornful Striker》《素早き救済者、アン》の追加があったり、果敢デッキの増加で《スレイベンの守護者、サリア/Thalia, Guardian of Thraben》《配分の領事、カンバール/Kambal, Consul of Allocation》の有効性が高まっていたり…と、2025/10月の第19期パイオニア神からデッキ自体の変化と環境の変化が大きかったと思うのですが、実際はどうだったのでしょうか。

強くなった/弱くなった点・立ち位置が良くなった/悪くなったなどお伺いしたいです!

原さん
原さん

《ばあば》の加入はとても大きいです。

タップでのルーティング能力がデッキとかみ合っているのは勿論の事、このカードは《ローナ》を超える活躍をすることすらあります。


マナコストもさることながら、「《伝説の秘宝》+《インティ》」がそろっている状態で《ローナ》を引くと、ただ出してターンを終了するだけだったところが、《ばあば》を引くとキャスト→即《伝説の秘宝》で寝かせてルーティング→《インティ》の衝動ドローが誘発してさらにアドバンテージを得ることができます。

原さん
原さん

《素早き救済者、アン》も、以前であればこのような汎用妨害クリーチャーは《復活したアーテイ/Ertai Resurrected》だったのですが、《アーテイ》よりも軽く、自分のクリーチャーを気の技できるシナジー、裏面の《大海の憤怒、アンとラー/Aang and La, Ocean’s Fury》が意外とフィニッシャーになりうる強さ、とかなりのアップデートです。
妨害として見たときは、確実に対処できる《アーテイ》に軍配が上がることもままありますが…。

原さん
原さん

環境/メタゲームについて考えると、以前からの変化は《心火の英雄/Heartfire Hero》の禁止、《ブーメランの基礎/Boomerang Basics》《学術論争/Academic Dispute》、《並外れた語り部/Formidable Speaker》の加入でしょうか。

《ブーメランの基礎》によるイゼットの隆盛で、このデッキが最も不得意とする《思考囲い/Thoughtseize》《致命的な一押し/Fatal Push》デッキが《コーリ鋼の短刀/Cori-Steel Cutter》デッキにイジめられたのは嬉しい事ですが、クリーチャーをペタペタ出すだけの【5Cレジェンズ】にとっては、【イゼット果敢】も正直当たりたいデッキではありませんし、そもそもイゼットはデッキパワーが飛びぬけているので、正直デッキパワー対決でも有利は取れません。

《心火の英雄》禁止によって《巨怪の怒り/Monstrous Rage》が減ったのも追い風…かと思いきや【赤単アグロ】の数自体はそんなに減っておらず、《並外れた語り部》によってもともと五分相性の【スケープシフト】、不利な【パルへリオン】も強化されている為、自分自身のデッキ強化と含めて、立ち位置はあまり変わっていない印象です。

ちなみに立ち位置は元から別に良くないです。

眞白井
眞白井

なるほど…こうやって振り返ってみると、「アバター」「ローウィンの昏明」は本当にいろいろなデッキへのアップデート、そしてそれに伴う環境の変化がありましたね。

そんな中、デッキ自体の情報が非常に少ない中でのリストチューニングについても、ご自身の判断に依るところが大きかったのではと思います。
調整に関して、考えていたことやこだわったポイントがあればお伺いできますか?

原さん
原さん

アリーナや大会でのパイオニア経験があまりできていなかったので、claudioh氏の最新リストを参考にしました。

差分でいうと、微差ですがマナベースを好みでいじったのと《メイおばさん/Aunt May》デジタルでは《蜘蛛の交配家、ゾラ/Zora, Spider Fancier》《ジョイラ》、そして《致命的な一押し/Fatal Push》の採用でしょうか。

《ジョイラ》に関しては、claudioh氏はアグロが隆盛している環境では不要と判断されたのかと予想しますが、前述したとおり、自分はこのカードのカードパワーを信じている為1枚採用しました。

《メイおばさん》《致命的な一押し》はいずれもイゼットに対しての抵抗です。
前回パイオニア神~今回までの間で唯一参加できた大会の「Pioneer Prime Portal 2025」で、《巨怪の怒り/Monstrous Rage》が入ったデッキに全敗したため、少しでもアグロに寄せようと考えました。
ただ、《メイおばさん》は純粋にカードパワーの低さが気になった為、不要かもしれません。

眞白井
眞白井

なるほどなるほど。

これらの調整に関して、これまでの経験が生きたな~という点があればお伺いしたいです!特に過去に使われていた《スローグルク》デッキと通ずるところも多そうかな…?と思ったのですが、どうだったのでしょうか?

原さん
原さん

経験が生きたのかは不明ですが…《スローグルク》の頃から、【多色レジェンズ】というデッキはマナベースにかなり負荷をかけているデッキでした。

そんなマナベースの中で、私はあらゆる可能性を求め、ギリギリ色さえ足りるなら、様々な非伝説/非生物スペルをサイドボードに試してきました。

今回のデッキでは、サイドボードの《悪夢滅ぼし、魁渡/Kaito, Bane of Nightmares》のためだけに、「人間専用5色土地」ではない青黒土地が採用されています。
そして「このマナベースならギリまで青黒土地を増やせば、普通の黒のカードも唱えられるかもしれない」と考え、対アグロで一番欲しかった《致命的な一押し》を思い切って採用しました。

普通に黒が出る土地が10枚、黒が出るかもしれないのが《英雄の公有地/Plaza of Heroes》と《モックス・アンバー/Mox Amber》の7枚、3ターン目から黒が出るのが《伝説の秘宝》で4枚。
これを見て採用出来ると思うかは各々にお任せしますが、結果このトーナメントでは【赤単アグロ】やイゼット系に大活躍でした。

眞白井
眞白井

その踏み込みは、スタンダード時代からの非伝説/非生物に挑戦してきた経験のたまものですね…!

そして、先述の《ジョイラ》の強さを信じての継投も含めて、周りに頼るものが少ない中での判断が、確実に神への道に繋がっていたのだなと思います。

眞白井
眞白井

《ジョイラ》採用で配信フィーチャーされていた【アゾリウス・コントロール】戦を返したり、負荷をかけても入れた《致命的な一押し》で【赤単アグロ】やイゼット系デッキを超えられたりと、「立ち位置は別によくない」とおっしゃられつつ、調整がかなりハマられた印象を受けるのですが、他に大会中に気づいた・感じた今回のリストの強さやイケてるじゃん!と感じた点を教えてください。

原さん
原さん

サイドの《機械の母、エリシュ・ノーン/Elesh Norn, Mother of Machines》の、主にスケープシフトに対する独自の採用です。

お互いほぼノーガードの速度勝負になる【スケープシフト】戦では、相手の方が圧倒的に安定感があるため、何かしらのキラーカードを用意したくて1枚採用しました。
たった1枚ですが、毎度【スケープシフト】戦で吸い付いてきてくれて、大活躍しました。

原さん
原さん

【スケープシフト】側は《機械の母、エリシュ・ノーン》が居ると勝てない為、主にバウンス呪文や《天上都市、大田原/Otawara, Soaring City》で、必ず《機械の母、エリシュ・ノーン》を対象に取ってきます。
そこに《英雄の公有地》での呪禁を構えられるとかなり盤石で、悠々とビートダウンorコンボを完遂できます。

あとは…独自のリストの強さではなく、このアーキタイプの話になりますが、やはり《モックス・アンバー》というカードを強く使えるデッキである事は確かな強みだと思います。
MtGの長い歴史で見ても、Moxという「ズル」は別格で、どんなに厳しい後手の状況でもひっくり返す可能性を常に秘めています。

眞白井
眞白井

《モックス・アンバー》の強さは、ユニバースビヨンドによって伝説クリーチャーが増えやすくなったことで【ディミーア・レジェンズ】のような使われ方も生まれたりと、ここ1年でかなり評価が上がったと感じています。

やはりMoxはMox…!

眞白井
眞白井

逆に、いま振り返ってみて調整したい点・反省点はありますか?

原さん
原さん

優勝したのでありません!

原さん
原さん

…と言いたいところですが、強いて言うなら《スレイベンの守護者、サリア》と《見下す高手、メイ》が2枚ずつ計4枚は過剰だったと思います。
《配分の領事、カンバール》も2枚入っているので、そんなにサイドアウトしきれません。

あとは《闇滑りの岸/Darkslick Shores》4枚を、《湿った墓/Watery Grave》1枚に替えるかもしれません。
微差ですが、《闇滑りの岸》&《始まりの町/Starting Town》で計8枚あるせいで、4T目以降のタップインでラグる瞬間に何度か出くわしました。
ただ、ショックランドはショックランドで序盤に2点食らったせいで負ける可能性も十分にあるため…断言はできないです。

眞白井
眞白井

ありがとうございます!
土地周りは回している方が多いデッキですら、採用カード次第で「正解」が変わってくるので、本当に難しい…! これを機に使用者が増えて、知見が溜まるといいですね。

みなさんからの質問コーナー

眞白井
眞白井

さて、今回は初めての試みとして、自分が主宰しているパイオニアイベント「Pioneer Spark!!」サーバーメンバーの方から、原さんへのご質問を募集してみました!

すべてではないですが、この後より頂いたご質問を挟みながら、インタビューを進めていこうと思います。

コンボデッキ故に、サイドチェンジで入れるものはあれど、抜くカードの選定が難しいと感じています。原さんはざっくりどんなカードを抜くのか、教えていただけると嬉しいです。

(H.N. 5Cレジェンズ愛好家(仮)さんより)

原さん
原さん

あくまで自分の思想ですが…

まずは、抜かないカードから。《ローナ》《アラクネ》《伝説の秘宝》は絶対抜きません。
《インティ》《ばあば》もほぼ抜きません。

逆にすぐ抜けるのは《メイおばさん》です。
無限ライフが意味を成さない…相手がコンボや、LOまで戦えるコントロール等のデッキだった場合には、真っ先に抜けます。
また、相手が墓地利用も全除去も入ってなさそうなデッキの場合は《不屈の将軍、ジリーナ/Jirina, Dauntless General》も軽率に減らします。

原さん
原さん

ざっくり方針としては、

① アドバンテージが重要なマッチ(対ミッドレンジ/コントロール)では、低マナ域を減らす(単純にカードが弱い為)
⇒《メイおばさん》《暗黒騎士、セシル/Cecil, Dark Knight》《モックス・アンバー》、効果的でない場合の《ジリーナ》
もっと減らしたい場合《素早き救済者、アン》も


② テンポが大事なマッチ(対アグロ)では、高マナ域を減らす
⇒《ジョイラ》《正直者のラトスタイン》、効果的でない場合の《ジリーナ》

③ 速度が大事なマッチ(対コンボ)では、自身のコンボに不要なカードを減らす
⇒《暗黒騎士、セシル》《メイおばさん》、効果的でない場合の《ジリーナ》
もっと減らしたい場合《正直者のラトスタイン》)も

といった感じです。

原さん
原さん

②については、《メイおばさん》がいればコンボのゴールは大丈夫…かと思いきや、《叫ぶ宿敵/Screaming Nemesis》で瓦解する恐れもある+《シルク》でトークンを大量展開するとかなり耐えられるため、《シルク》は抜きません。

原さん
原さん

あとは、対マナクリデッキやマナが増えるデッキには、《素早き救済者、アン》による気の技があまり意味を為さないため、抜いた方がいいと思います。

眞白井
眞白井

むっちゃあるあるですね、ランプデッキ対面で気の技が妨害にならないやつ。
(使用者の声)

原さん
原さん

抜くカードに困ったら、コンボ相手ではないなら《モックス・アンバー》、あとは《セシル》《ジリーナ》《素早き救済者、アン》《ラトスタイン》から、好みで一番弱そうなのを減らすといいと思いますが、迷うくらいなら過剰にインしない方が良いと思います。

眞白井
眞白井

パーツの多いクリーチャーコンボデッキということで、なかなかこれまでのサイドの考えも通用しないと困っている方も多いのではと思います!

使ってみたいと思っている方はぜひ参考にしてみてください!

5Cレジェンズ視点で今後来たら一番嬉しいカードは何ですか?

(H.N.ゆーせい@原さん優勝おめでとうございます!)

原さん
原さん

伝説のクリーチャーで、《伝説の秘宝》互換となりうるカードです。

例えば、
「伝説-人間 出た時に3マナのアーティファクトを手札に加える」
「伝説-人間 《伝説の秘宝》能力内臓」

のようなカードを熱望しています。

原さん
原さん

そういう意味では、「ミュータントタートルズ」で収録される、《即席ヒーロー、ケイシー・ジョーンズ/Casey Jones, Jury-Rig Justiciar》はかなり良い線いってるかもしれません。

眞白井
眞白井

能力としては《巧妙な鍛冶/Ingenious Smith》などで結構あるものですが、伝説のクリーチャーとなると意外とないんですよね。

原さん
原さん

あとは、最近《爆発的神童/Explosive Prodigy》を見て、コレの「伝説のクリーチャー版かつ、伝説のカード枚数分ダメージ版」とかあったらいいなぁ~って思いました。

眞白井
眞白井

(それは…4枚積み得かつ伝説の土地とかも反応するから…やばそうでは…?)

眞白井
眞白井

では、色々とデッキに関するお話を伺ってきましたが…最後にこのデッキのベストカードを1枚、お願いします!

原さん
原さん

もちろん、《伝説の秘宝》です!
優勝記念に4枚、ファイナルファンタジー版に買い換えました!

今回のイベントについて&パイオニアについて

眞白井
眞白井

では、今回のイベントについての率直な感想をお教えください!

原さん
原さん

人生で1、2を争うほど、嬉しい結果のMtGイベントでした!

眞白井
眞白井

配信でも、「神」を手にされたことについてとても嬉しそうだったのが印象的でした
原さんにとって、「神決定戦」への思い出・思い入れなどを伺ってもいいですか?

原さん
原さん

僕は基本「目標」は持たずにMtGを遊んでいるのですが、強いて言うなら私にとって神決定戦は、MtGで遊ぶ上での唯一の「目標」です。

原さん
原さん

例えば「世界選手権優勝」「プロツアー優勝」はMtGを長く続けている人であれば、『なれるもんならなりたい』と思うことでしょうが、実際に本気で目指すとなるととんでもなくハードルの高い目標です。
あらゆるリソースをかなぐり捨てても殆どの人は叶わない、だからこそ光輝く夢です。

そもそもMtGにフルコミット出来る人間ばかりではない現実の中、「神決定戦」はあらゆるプレイヤーに可能性があり、それでいて記憶と記録に残る大型イベントとして、10年以上の歴史があります。

原さん
原さん

かくいう僕が初めて出たルール適用度「競技」の大会も、モダン神挑戦者決定戦でした。

あの頃は緊張しっぱなしで、《漁る軟泥/Scavenging Ooze》で相手の墓地を追放するシミュレーションを第1メイン・フェイズでしてから、土地を寝かせたまま戦闘に入ってしまい、相手に指摘されたのを覚えています。

晴れる屋に通い始めたあの日から、数多くの友人が出来ました。
そして数多くの友人が「神」を経験しています。

三科良太くん石渡康一くん宮下翔太さん横川裕太さん宇都宮巧さん…まだまだ名前を挙げればキリがありません。

晴れる屋に通うプレイヤーにとって、やはり彼らは一目置かれる存在です。少なくとも僕は置いています。
そんな彼らを、少なからず羨望の眼差しで見ていました。

原さん
原さん

僕にとって神決定戦は、「そういう憧憬と名誉、各フォーマットに対するやる気、定期的に開催されるメリハリ、現実的な目標」を与えてくれる愛すべきイベントです。

原さん
原さん

そんな目標を達成できて、彼らに肩を並べることができて、嬉しくてついつい配信では語ってしまったのです…それでも意外と6分しか経っていませんでした。
10分語った横〇〇太って奴がいるらしいんですが…才能がないと10分は無理ですね…。

実は、「〇〇予選」系大会での優勝・権利獲得や、大型大会(CCF)でのTop16はあれど、何かの競技イベントの頂点に立ったのは恐らく初めてです。
神挑戦者決定戦での優勝は過去ありますが、神決定戦で毎回負けていました。

そういう意味でも、非常に嬉しかったです。

眞白井
眞白井

自分も初競技イベントはパイオニア神でしたね。
9時に絶対にTCにつけるように早起きして、出したリストと実際のデッキを交互に見ながらずっと一緒にいた友人に「緊張する~~~」と言っていたのが懐かしいです(笑)

眞白井
眞白井

そして、『「神決定戦」はあらゆるプレイヤーに可能性があり、それでいて記憶と記録に残る大型イベント』という言葉。

神決定戦の競技イベントとしての独自の/ちょうどいい立ち位置については、齋藤さんの回でも触れられていたのですが、原さんのこの一文はそれを的確に表しているなと思いました…!

そして、MtGを通じた友人が増えるほど、強いプレイヤーでもある方に対して、少なからず羨ましさや憧れ…あるいは「同じくらい強くなれるのだろうか?」という気持ちが、その方と楽しい時間を過ごす気持ちとは別に生まれてくる、というのも…自分はよく分かります。

眞白井
眞白井

だからこそ、「神決定戦」が国内で定期的に開かれ、誰もに開かれた競技イベントであることには大きな意味があるのではないか?と自分も思います。

身近な友人・知人が「神」になった…なら自分も!という気持ちをすぐ次の決定戦にぶつけられるのも、定期開催かつ予選無しだからこそですし!

そして、その気持ちを「神」という『現実』に出来たのは、これまで原さんが長らく挑戦し続けてきたこと…身近な憧れの気持ちを忘れなかった賜物なのかなと思いました!

眞白井
眞白井

原さんは様々なフォーマットを遊ばれているかと思うのですが、原さんから見て、「パイオニア」ってどんなフォーマットでしょうか?

原さん
原さん

最近はスタンダードのデッキが強すぎて、ローテーション落ちするまでもなくパイオニアに進出することも増えましたが、ゲーム感はモダンまで振り切れないものの、ローテーション後スタンダードのデッキが120%の力で遊べるフォーマットのイメージです。

「あのカードがあればもっと良くなるのに」と思ったスタンダードのデッキを進化できる。
それでいて、【カーネイジコンボ】のような新たな組み合わせが芽吹く可能性も秘めている楽しさがあります。

原さん
原さん

ゲームスピードとカードパワーのちょうど良さも好きです。

3ターンキルはスピード違反だと思いますが、どのデッキも概ね4~5ターン目には相手の喉元に刃を突き付ける速度を持ちながら、それを許さない黒系ミッドレンジと【アゾリウス・コントロール】も居る。

そして、スタンダードのパックから適度に影響を与えられる新鮮さもあります。

眞白井
眞白井

分かりすぎて「全部わかる~~~!!!」になってしまいました(笑)

特に、4~5ターン目にゲームを決めかねない分水嶺が来る感覚は、自分はそれをいなす・妨害する側のデッキを使う身としてとてもハラハラしながらも楽しんでいますし、「カードパワーの押しつけがどんどん強くなっている」とは言われつつも、黒系ミッドレンジの《致命的な一押し/Fatal Push》《思考囲い/Thoughtseize》、【アゾリウス・コントロール】の《至高の評決/Supreme Verdict》《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》の番人感には敵ながらホッとすることもありますね。

眞白井
眞白井

ではこの辺りで、再び「Pioneer Spark!!」サーバーの皆さんからのご質問も。

神決定戦のようなパイオニア大型競技イベントの特徴として、大半が使用者1名デッキという点があるかなと思うのですが、そんなパイオニアのゲームをどう戦うか?について考えていること・心がけていることはありますか?
(H.N.ちょこさんからの質問)

原さん
原さん

確かに、パイオニア神メタゲームブレイクダウンを見ると使用者1~2名のデッキがかなりの種類いますね。

原さん
原さん

しかし、他のフォーマットをプレイするときと意識は変わりません。

主要の上位数デッキに対するプレイ方針だけ軽く大会前に決めておき、使用者の少ないいわゆるローグデッキにあたった際は、自分のパイオニア知識を総動員してデッキの全容を予想しながら戦います。

大事なのは、自分のデッキのゲームプランをきちんと完遂することです。
ローグデッキに対するサイドボーディングの際は、おおまかにアグロ/ミッドレンジ/コントロール/コンボでアーキ分けをして、確実に効くカードだけをサイドインします。
《致命的な一押し》《強迫》《軽蔑的な一撃》《帰化》のような、対象が分かりやすい上に対応幅が広いサイドカードは、こういうときに便利ですね。

眞白井
眞白井

《軽蔑的な一撃》、めっちゃ便利ですよね。わかる。

「ゲームプランを完遂する」は、これが意外と難しいところで…!
自分が対策カードの強い白が入るデッキを使うことが多いのもありますが、相手の強い動き・見慣れない動きを過度に怖がってオーバーサイドボーディングしてしまい、自分の動きが弱くなる…は、不慣れな時にとてもやっていましたし、今も意識的に気を付けないとやってしまいますね。

先述の【5Cレジェンズ】のサイドボードに関するお話でも、ゲームプランの完遂についてはかなり意識されているなと感じていましたので、自分も気を付けていきたいところです。
そして【5Cレジェンズ】を握る方は…原さんのアドバイス通りもっと気を付けていきましょう! 抜いちゃいけないカードは抜いちゃダメだぞ!

5Cレジェンズの他に、パイオニアで使っている趣味デッキ(競技に持ち込まないデッキくらいの意)があれば知りたいです!
(H.N.匿名希望さんからの質問)

原さん
原さん

5Cレジェンズを使い出してからマジでこれ以外使っていないので、それ以前使っていたデッキで言うと…

無限ダンジョン、アブザン・パルへリオン、ジャンド/ゴルガリ・サクリファイスです。
アブザン・パルへリオンは相当昔から好きで、昔、店舗予選→エリア予選→CCFもこれで出ました。

眞白井
眞白井

プロツアー「指輪物語」の権利を取られた際のCCFですね!

眞白井
眞白井

そして握られてきたデッキの顔触れについては、ちょっとオタクめいた言い回しをしてしまうと…「解釈一致」ですね(笑) 全体的に準備は多いものの決まったらガツン!と勝つうえで、ある程度妨害耐性があるコンボというか。

【サクリファイス】も《全てを喰らうもの、イグラ/Ygra, Eater of All》加入以降はそういう側面が強くなりましたしね~。

今後について&おわりに

眞白井
眞白井

今回の原さんの結果を受けて、【5Cレジェンズ】を使ってみようと思う方もいらっしゃるのではと思います。

夏には晴れる屋さんの大型パイオニア大会「Summer Sun’s Zennith(SSZ)」もありますし、実際、先日のSSZ予選でもあのPT優勝の井川さんが握られていたとかいないとか…

原さんから、そんな方々へのアドバイスやエールをお願いします!

原さん
原さん

井川さんが握られていたらしいですね。僕も聞きました。
井川さん魂の「4枚コンボ揃うわけないだろ!!!」が飛び出したらしいです(笑)

原さん
原さん

とにかくルーティングが多いデッキなので、入念な一人回しや練習対戦をおすすめします。

「一人回しだけでもこのデッキ楽しい!」と思える方が居たら…貴方は心の友です。握手。
握り続ければいつか必ず花開く時がくるでしょう。

原さん
原さん

サイドボードに関しては、僕の15枚が正解だとは思えませんし、なんならclaudiohの15枚が正解なのかも分かりません。

自由で柔軟な発想で、新たな可能性を見出してほしいです。
晴れる屋デッキ検索にどうにかして載ってくれれば、必ずや捕捉しに行きます。

眞白井
眞白井

《えんゃ神、原/Hara, the Firefletcher God》は見ているぞと。

先でも触れましたが、【5Cレジェンズ】は本当にデジタルで回すハードルが高く、テーブルトップだからこそ重ねられるプレイ回数や知見があると思うので、ぜひ今回を機に使用者さん、増えてほしいです…!

眞白井
眞白井

今後の目標や大会の予定、あるいはパイオニア神になったのでこういうことをやってみたい!などありますでしょうか?

原さん
原さん

こういうことをやってみたい!はないのですが、次回のパイオニア神挑戦者決定戦で解説をするのが、恐ろしくも楽しみです。
トンチンカンなことを言ってしまう恐怖と、人生で初めて他人のビデオマッチを解説する楽しみ、半々ですね。

眞白井
眞白井

ビデオマッチ解説はですね…楽しいですよ…
(MTGA大会総合配信で完全に味を占めたひと)

挑戦者決定戦の解説は、その時の神の方によって毎回雰囲気が違うので楽しみの一つですし、次回は眞白井も原さんに解説していただけるよう頑張りたいです!

原さん
原さん

目標は、達成しちゃったので無くなったかな…と自分でも思っていたのですが、11年も続けた趣味は流石に体中に沁みついているもんで、気づいたら3/7のパウパー神のデッキをもう考え出していました。デッキリスト漁り、楽しいんですよね。

パウパー神の翌週にはスタンダードでのCCF京都もありますし、これからもゆるりと、目の前の大会にエンジョイ最優先で突撃し続けます。

眞白井
眞白井

なんならパイオニア神直後のレガシー神にも突撃されていましたからねw
これからも「エンジョイ」と共に「突撃」した跡が、たくさん残ることを願っております!

眞白井
眞白井

では最後に…少し気が早いかもですが…次回の防衛戦への意気込みをお願いします!

原さん
原さん

僕視点1回勝つだけで第21期パイオニア神になれる超神イベなので、必っっっずや勝ちたいです。 気合い入れて迎え撃ちます!

眞白井
眞白井

ぜひ、念願の座の防衛叶えてください!

おわりに

強さだけではなく、「革新的なデッキや好きなカード/デッキで対戦したい」。
お金で買うことのできない、「名誉を手にしたい」。

そんな2つのモチベーションを原動力に、MtGを遊び続けてきた原さん。
それは【5Cレジェンズ】というデッキをさらに一歩洗練させ、そしてその「一歩」は長らく憧れていた『神』へと原さんを導きました。

カードが増え続け、環境が変わり続けるMtG、あるいはTCGで勝利を目指し続ける中では、カード・デッキ・アーキタイプ…そういった自分の「好き」を貫くことは時に難しくもあります。
今回【5Cレジェンズ】で神の座に就いた原さんのエピソードは、近しいプレイスタイルの方にとっては吉報でしょう。

ですが、自分がお話を伺う中で感じたのは、「好きなカード/デッキで対戦しつづける」ことは…逆説的かもしれませんが、「特定の好きなカード/デッキにこだわり続けない」ことなのかもしれないということでした。

大好きな《大スライム、スローグルク》を諦めたとしても、【スライムローム】デッキを使い続けた中での試行錯誤の経験が、苦手デッキを突破するためのカード採用に生きている。
【5Cレジェンズ】での優勝は、原さんの軽やかな「好きを追う」プレイスタイルだからこそ成し得たものなのかもしれません。

もちろん、諦める裏には悲しさや苦しさもあったと思います。
ですが、そのプレイスタイルを身につけられたからこそ、原さんは「好きなカード/デッキで対戦したい!」の気持ちと共に、名誉を目指して長らく競技シーンに挑み続けられているのかなと思いました。

今回のインタビューが、好きなカード/デッキと共に歩む皆さんにとって、何か響くものがあったらうれしいです!

改めて原さん、ありがとうございました!

次回予告と宣伝

ということで第20期パイオニア神・原 康貴さんへのインタビューでした!

今後も、「巧者に訊く」は不定期企画として続きます。

「この方の話を聞きたい!」「このデッキの話を聞きたい!」などありましたら、#巧者に訊く や引用RT、お問い合わせフォームからお教えいただけますと非常に参考になります!

また掲載報告をはじめ、X/TwitterYoutube投稿にてパイオニアに関する活動の発信をしておりますので、ぜひフォロー・チャンネル登録をお願いします! 大変励みになります。

もしご支援いただける方がいらっしゃいましたら、下記のページよりよろしくお願いいたします…! 

 

それでは、また!

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