パイオニア情報

【MtGパイオニア】11/4・5の海外RCQ勝率マトリクスを見て考える

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眞白井エイドです。

普段は、YoutubeでMtGパイオニアに関する配信や、Twitterでパイオニア週刊紙「週刊ふんわりパイオニア便り」を発行しています。

さて、11/4・5の週末。海外では複数RCQ(Regional Championship Qualifer)が開催されていました。
日本でいうと、プレイヤーズコンベンションで開催されるチャンピオンズカップファイナルですね。

そして先日、海外RCQ3大会・2,568マッチの結果をまとめた、主要デッキの勝率マトリクスが公開されました。

このデータは、「エルドレインの森」後環境で一番ハイレベルな大会での、信頼のおけるビッグデータと言ってもよいでしょう。

ということで、今回はこのマトリクスを見ながら気づいたこと・考えたことを、「エルドレインの森」環境の総括、そして今後のデッキ選択の展望として、つらつら書いていきたいと思います。

(なお、「イクサラン:失われし洞窟」での変化予想については触れていません。あしからず。)

皆さんのパイオニア環境理解の手助けになれば幸いです。

まだまだ勉強中の身ですので、ご指摘点・間違いなどありましたら遠慮なく引用RTやメンションでご指摘ください!

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使用率を見ていく

まずは、分析の前提として各大会、そして全体のデッキ使用率を見ていきます。

参考にしたのはオリジナルのMelee結果です。

全体結果こそ【ラクドス・ミッドレンジ】首位!【イゼット・フェニックス】2位!と予想通りになっていますが、各大会結果を見ると、けっこう傾向が異なります。

具体的にまとめると……

《MIT》

まさかの【グルール・ビークルズ】が使用率首位。次点こそ【ラクドス・ミッドレンジ】だが、3番手【ボロス召集】、【イゼット・フェニックス】も5%以下とかなり独特なメタゲーム

Top8は上から【緑単信心t黒】【ロータス・コンボ】【イゼット・フェニックス】【ラクドス・ミッドレンジ】【アゾリウス・コントロール】【イゼット・フェニックス】【5C人間】

《SEA》

首位【ラクドス・ミッドレンジ】の下はかなりお団子状態。【ラクドス・サクリファイス】がやや少なく、【ボロス召集】【エニグマ・ファイヤーズ/奇怪な具幻】がやや多いくらいで、他はメタ外のデッキの少ない素直なメタゲーム。

Top8は上から【ローナ・コンボ】【緑単信心】【アブザン・パルヘリオン】【白単人間】【白単人間】【アゾリウス・コントロール】【緑単信心】【ラクドス・サクリファイス】

《CCG》

【ラクドス・ミッドレンジ】【イゼット・フェニックス】【ラクドス・サクリファイス】【アゾリウス・コントロール】の使用率が特に多く、その下はやや引き離された使用率。【ボロス召集】【グルール・ビークルズ】が他2大会と比べても特に少なく、中~低速寄り?のメタゲーム。

Top8は上から【ボロス召集】【エニグマ・ファイヤーズ】【バント・スピリット】【アゾリウス・コントロール】【ロータス・コントロール】【ボロス召集】【ラクドス・サクリファイス】【ラクドス・ミッドレンジ】

Top8デッキについては、これらのメタゲームの違いも考慮に入れて分析していきます。

勝率を見ていく

ということで、勝率をデッキごとに見ていきます。

小さい画像はタッチ/クリックで拡大できます!

BIG4+イゼット・フェニックス

自分が個人的に、パイオニアの大会結果を見る時にに気にしているのが、【ラクドス・ミッドレンジ】【緑単信心】【アゾリウス・コントロール】【ロータス・コンボ】の使用率と勝率です。

自分は(勝手に)この4デッキを『BIG4』と呼んでいます。

これらのデッキは以前から特に使用率が高く、「クリーチャー主体⇔スペル主体」「攻撃的⇔防御的」の2軸で各デッキを考えたとき、中心および各象限の代表になるデッキです。

「週刊ふんわりパイオニア便り」2023/9/28号より

ですが……上の図表でも名前が無いように、ここ数か月で【アゾリウス・コントロール】には大きな変化が起きており、

  • 《睡蓮の原野/Lotus Field》を使用したボード・コントロール【ロータス・コントロール】への分派
  • 勝率およびMOイベント使用率の急激な低下

……と、環境への影響力が下がってきている点が否めません。

代わりに、影響力が急激に上昇しているのが【イゼット・フェニックス】。

「エルドレインの森」で《手練/Sleight of Hand》錠前破りのいたずら屋/Picklock Prankster》を手に入れ、小回りと機動力がぐんとあがったことで環境に華々しく復帰しました。

とはいえ【アゾリウス・コントロール】【ロータス・コントロール】は、パイオニアでは貴重なコントロールの選択肢であるため、すぐにBIG4から外すのは早計な気もしますが、今後、【イゼット・フェニックス】とBIG4の枠が入れ替わる、あるいは枠を増やしてBIG5になる可能性はあるため、併せて見ていきたいと思います。

ラクドス・ミッドレンジ(全体使用率12.9%)

全体勝率は48%。苦戦してます。

とはいえ、Top8に2大会2名入賞しているのは、やはり対応力トップの王者デッキとしての風格があります。

苦戦の理由の中心として考えられるのが、【緑単信心】【ラクドス・サクリファイス】の存在。

どちらも元からやや苦手な部類のデッキであり、現在の環境では《苦難の影/Misery’s Shadow》を採るプレイヤーも多いため、通常のリストよりはマシになっている説もありますが、それでも厳しかったようです。

特に【ラクドス・サクリファイス】は使用率が5%以上と以前より遭遇しやすくなっているところもあり、逆風のひとつと言ってもよいでしょう。

使用率低めの中堅デッキ相手でも、相変わらずの天敵・【エニグマ・ファイヤーズ/奇怪な具現】、直近で大きくリストが改良された【グルール・ビークルズ】に大きく負けています。

得意とする【白単人間】【アゾリウス・コントロール】【ロータス・コンボ】との遭遇数も、全マッチ10%以下と少なかったのも大きそうです。

環境からまったく居なくなるようなデッキではありませんが、「大型大会で積極的に選ばれるデッキ」としての優先度は、苦手な【緑単信心】【グルール・ビークルズ】・得意な【白単人間】【アゾリウス・コントロール】【ロータス・コンボ】の数のバランスで変わりそうです。

緑単信心(全体使用率:6.6%)

全体勝率は56%。今回の勝ち組の1人です。

Top8にも(1名はt黒の亜種ですが)2大会2名が入賞しています。

好成績の理由としては、【ラクドス・ミッドレンジ】をしっかり刈り取れたのと、現環境から増えた【イゼット・フェニックス】【ラクドス・サクリファイス】に五分をつけられたのが大きそうです。

また、使用率がそこまで高くないグループに対しても、【ボロス召集】【グルール・ビークルズ】以外にはきちんと勝てています。

相変わらず【白単人間】は苦手としており、新興デッキの【ボロス召集】にも大きく負け越していましたが、上記の通りの平均点の高さがそれを帳消しにしてくれたようです。

「エルドレインの森」で新カードこそ手に入らなかったものの、「機械兵団の進軍」から使われている現在のリストの完成度の高さ・プレイヤー練度の高さが伺えました。

アゾリウス・コントロール(全体使用率:7.5%)

全体勝率も46%かなり低い部類。

特に【イゼット・フェニックス】に対して大きく負け越しており、この結果は今後のデッキ選択優先度にも影響しそうです。

勝率が4割を切るマッチアップがとても多く、【緑単信心】とは対照的に、安定して勝てていない様子も伺えます。このあたりは、他デッキのコンスタントなアップデートに対応しきれていない点も大きいでしょうか。

とはいえ使用率は全体3位の7.5%。そして各大会でTop8に1名ずつ入賞……と、『勝つために選ばれないデッキ』ではありません。

【ロータス・コンボ】にもややその傾向がありますが、慣れているプレイヤーが握ればしっかり勝ち抜けるデッキ、つまりは上位卓で敵としてぶつかる可能性の高いデッキです。

「一定数【アゾリウス・コントロール】には大会で遭遇する」という点は、今後も変わらずメタゲームに影響してきそうです。

ロータス・コンボ(全体使用率:4.9%)

全体勝率は49%とほんの少し負け越し。Top8には1名が入賞しました。

マッチアップ内訳を見ていくと、他の4デッキと比べて勝率の凹凸がとても激しいです。

【イゼット・フェニックス】には驚きの勝率71%を叩き出していますが、その他の使用率上位デッキ……【ラクドス・ミッドレンジ】【白単人間】【緑単信心】には負け越しており、使用率が上がった【ラクドス・サクリファイス】には悲しみの勝率30%。

【ボロス召集】【グルール・ビークルズ/ビート】に対しても極端に勝率が低く、「絶対に無理なデッキが使用率の高い中に2つ以上ある」と考えると、アグロデッキの強化に伴い、以前よりも押し付ける動きはやりにくくなっていそうなのが伺えました。

MOがそうなように、ヘビーユーザーに愛好されるデッキの側面も大きいので、「上位卓で敵としてぶつかる可能性の高いデッキ」「一定数必ずいるデッキ」として、今後も環境で存在感を出していくでしょう。

イゼット・フェニックス(全体使用率:8.4%)

《表現の反復/Expressive Iteration》禁止後、一番の勢いを持って環境に帰ってきた老舗デッキ。

とはいえ勝率は47%苦戦していました。とはいえ1大会で2名Top8入りしているのは、現在のリストの出力の高さを感じます。

先述の通り、【ロータス・コンボ】との相性が絶望的。中堅デッキの【エニグマ・ファイヤーズ】、新興デッキの【グルール・ビークルズ】に対しても不利がついています。

そのうえで【ラクドス・ミッドレンジ】【緑単信心】のBIG4の2人にも五分の相性……と、シェアのわりにはそこまで勝ち切れた印象はありません。

そこに【白単人間】への勝率38%がダメ押しになって出た数字が、勝率47%と言えるでしょう。

元々愛好家の多いデッキでもあり、今回の復活は、今後メタゲームから姿を消すようなものではない本格的なものだと思いますが、上記の勝ちきれなさと「絶対に無理」級のデッキの存在は、今後の選択にも影響してきそうです。

中堅デッキたち

では、「BIG4」以外のデッキも見ていきましょう。

白単人間(6.3%)

勝率こそ49%でありますが、個人的には勝ち組の1人だと思っています。

【白単人間】は、元々BIG4のうち【緑単信心】【ロータス・コンボ】には強く出られるデッキ。

そこに【アゾリウス・コントロール】の減少と【イゼット・フェニックス】の急増が重なった結果、【緑単信心】とは違う方向性で【イゼット・フェニックス】を狩れるデッキとして選ばれることが多かったのではと推測します。

実際に結果はその通りとなっており、先述の通り【イゼット・フェニックス】【緑単信心】には60%前後の勝率を付け、また中堅デッキの中でも数が多かった【ラクドス・サクリファイス】【ボロス召集】にも勝率50%以上で勝てています。

つまり、「事前予想で多いと思われるデッキに勝ちに行く」「自分同様の『事前予想で多いと思うデッキに勝ちに来るデッキ』に勝ちに行く」プランなら、【白単人間】は『正解』の1つでした。

使用率の5%越え、そして一番平均的なメタゲームだったSEAでTop8に2名が入賞していることも『正解』だったことを証明しているのではないでしょうか。

誤算だったのは、【グルール・ビークルズ】との相性差の大きさと、墓地対策の割には意外といた【アブザン・パルヘリオン】、そして何よりも【ラクドス・ミッドレンジ】の変わらぬ存在感でしょうか。

異様に【グルール・ビークルズ】が多かったMITは絶望だったろうな……。

この3つのデッキにもう少し勝てていれば、あるいは数が少なければ、勝率は50%を超えていたかもしれません。

今後も速度を武器に、「勝ちに来るデッキに勝つ」デッキとして、環境をにらんでいくことでしょう。

ラクドス・サクリファイス(全体使用率:6.3%)

一時期はMOで【ラクドス・ミッドレンジ】を凌ぐ入賞率だったこともあるほど、ここ数か月人気が高い【ラクドス・サクリファイス】。

全体勝率は51%、Top8にも2大会2名入賞と、勝ち組に入れました。

【ロータス・コンボ】を思い出す、かなり凹凸の激しい勝率をしており、【ラクドス・ミッドレンジ】【アゾリウス・コントロール】【ロータス・コンボ】【アブザン・パルヘリオン】には驚異の勝率70%越えですが、【イゼット・フェニックス】【白単人間】【グルール・ビークルズ】【アゾリウス・スピリット】には大きく負け越し。

とはいえBIG4に対して全体的に有利なのは今回の3大会で選ばれた理由でしょう。

今後は、BIG4への有利をはじめとした安定感と、今回負け越したデッキたちがどこまで使用率が上がるかとを天秤にかけながら選ばれるのではないかなと思います。

ボロス召集(全体使用率:6.1%)

全体勝率は52%1大会2名が入賞し、こちらも勝ち組に入れました。

また、使用率も3大会合計で5%超え、MIT・SEAでは8%超えと、人気が高まっているの感じます。

同速やそれ以上の【白単人間】【アブザン・パルヘリオン】、ボードコントロールの【ラクドス・サクリファイス】【イゼット独創力】【エニグマ・ファイヤーズ】には負け越しましたが、それ以外のデッキにはしっかり勝ち越し。

勝率のブレも、【ロータス・コンボ】【ラクドス・サクリファイス】ほどではありません。

特に、【ラクドス・サクリファイス】同様にBIG4に対して全面的に有利、そして【ラクドス・サクリファイス】と異なり【イゼット・フェニックス】に五分をつけられたのは好印象です。

更に示唆的なのが、CCGはボロス召集の使用率は2.4%と3大会中最低だったのにも関わらず、Top8に2名が入賞した点です。

ここで注目したいのが、先述の通りCCGは中~低速デッキがやや多いメタゲームだった点。

上位を占めるデッキも、【ラクドス・ミッドレンジ】【イゼット・フェニックス】【ラクドス・サクリファイス】【アゾリウス・コントロール】と、BIG4+最近の人気デッキという構成でした。

今後も、これらのデッキが上位を占めるような、中~低速環境になるタイミングはある事かと思います。

そのタイミングを狙った時の『正解』の1つに【ボロス召集】が入ることは、この集計からの大きな収穫の1つでしょう。

【ボロス召集】といえば、環境登場初期のRCQでそこまで勝てていなかったのが自分の印象に強いのですが、デッキリスト、そしてプレイヤーが洗練されてここまで好成績を収められるようになったのは感慨深いものがあります。

今後も中~低速デッキを刈り取るデッキの代表格として、環境で存在感を放っていくことでしょう。

アブザン・パルヘリオン(合計使用率:4.4%)

全体勝率は50%。Top8には1大会1名が入賞しました。

【イゼット・フェニックス】の影響で墓地対策が環境に増えてしまった中でのこの結果は、健闘と言ってよいのではないでしょうか。

こちらも【ロータス・コンボ】を思い出す、かなり凹凸の激しい勝率

そして勝率が低い相手の中に、使用率が高かった【緑単信心】【ラクドス・サクリファイス】【グルール・ビークルズ】があることは、大きく勝てなかった一因でしょう。

使用率が急増した【イゼット・フェニックス】、そして使用率が一番高い【ラクドス・ミッドレンジ】に対しては五分以上がつけられているものの、この2者を狩りに来るデッキには弱かった印象を受けます。

【白単人間】と対照的に、「自分同様の『事前予想で多いと思うデッキに勝ちに来るデッキ』に勝ちに行くデッキ」にはなり切れなかったと思います。

以前の週刊ふんわりパイオニア便りでも特集しましたが、墓地対策を乗り越えようとミッドレンジ化も進んでいる【アブザン・パルヘリオン】。

そしてミッドレンジ化は、現在勝てているデッキに勝てている要素の1つである『ブン回りの速度』とある程度トレードオフではないかなと思います。

そのあたりも含めて、今後イベント結果を注視していきたいです。

エニグマ・ファイヤーズ/奇怪な具幻(全体使用率:3.3%)

全体勝率は56%。Top8には1大会1名入賞と、使用率は低いですが勝ち組に入っています。

【イゼット・フェニックス】にも有利なデッキだったとはいえ、BIG4のうち【ラクドス・ミッドレンジ】以外には不利と、リスキーな選択肢であったことは事実。

実際、今回の結果では【緑単信心】【アゾリウス・コントロール】には勝率22%という衝撃的な数字を叩き出しています。

同じくメタ上位デッキを狩りに来る【白単人間】に対しては勝率33%と『絶対に無理』レベルで不利。

【アブザン・パルヘリオン】も【白単人間】ほどではないですが、勝率40%と不利でした

全体勝率こそ好印象がありますが、内訳をみると、勝ちぬけたデッキの綱渡り感が分かる事でしょう。

今後も「リスクを取るプレイヤーには選ばれる」、中堅デッキの1つというポジションは変わらないのかなと思います。

とはいえ、【イゼット・フェニックス】に非常に有利だったのは背中を押す要素ではあるので、このまま【イゼット・フェニックス】が多いようなら、使用率は今後やや上がるかもしれません。

アゾリウス・スピリット(全体使用率:1.6%)

全体勝率は56%。ですがTop8入賞はなし。

「自分同様の『事前予想で多いと思うデッキに勝ちに来るデッキ』に勝ちに行くデッキ」のポジションではあるのですが、その中ではトップクラスに【ラクドス・ミッドレンジ】が苦手であり、リスキーな選択肢ではあります。

結果もその通り、【ラクドス・ミッドレンジ】への勝率は悲しみの33%。

また、【グルール・ビークルズ】に対しても悲しみの33%をたたき出しています。

一方で、その他のデッキに対しては案外勝率は悪くなく、特に【イゼット・フェニックス】【白単人間】【ラクドス・サクリファイス】に対してしっかり勝てています。

体感相性だと「ホンマか???」感あるんですが……

使用率の高い中に【グルール・ビークルズ】という『絶対に無理』級の苦手デッキが増えたことは向かい風ですが、クロック・パーミッションというデッキの特性上、ある程度どんなデッキにも対応できること、そして【イゼット・フェニックス】に勝てるデッキな点は、今後も選ぶ際の理由になると思います。

おまけ

最後に、【グルール・ビークルズ】【イゼット独創力】【ローナ・コンボ】に触れたいと思います。

表の行にはないですが、列にはある2デッキ、そして今回Top8入りしたデッキです。

こちらについては、全集計結果ページより勝率を引っ張って来ました。

グルール・ビークルズ(使用率:5.2%)

全体勝率は54%。しかしTop8入賞はなし。

BIG4の【ラクドス・ミッドレンジ】、そして【白単人間】【ラクドス・サクリファイス】【アブザン・パルヘリオン】に60%越えでしっかりと勝ちましたが、【緑単信心】相手の勝率が絶望的な30%。

使用率5%超えも含め、今回のダークホース的なポジションではありましたが、やはり【緑単信心】の壁が大きかったかたちです。

とはいえ、《アクロス戦争/The Akroan War》を4枚積みしたリストだと【緑単信心】の突破はできなくはないのかな?というのが正直な感想なので、ここは細かくデッキリストを追ってみたいポイント。

正直、まだデッキリストが洗練され切っているとは言いがたいデッキではあるので、相性改善も含めて今後も注視したいデッキです。

今回の好成績をみて、握ろうと思うプレイヤーも増えるかもしれません。

イゼット独創力(全体使用率:1.9%)/ローナ・コンボ(全体使用率:2.3%)

以前はパイオニアの踏み倒しデッキの雄でしたが、《異形化/Transmogrify》系デッキに追い抜かれた感のある【イゼット独創力】。

今回の勝率も39%と最低クラスでした。

そして、入れ替わるように隆盛した《異形化》系デッキの最終到達地点が【ローナ・コンボ】。

勝率は59%。そしてTop8に1大会1名が入賞しました。

興味深いのが、この2デッキの得意・苦手デッキが鏡写しのような関係になっていることです。

クリーチャー主体デッキな都合、除去を多用するデッキを【ローナ・コンボ】は苦手とするのですが、クリーチャーを基本的に使わない【イゼット独創力】には除去は関係のない話。

逆に、多様な絡め手を持つ【ローナ・コンボ】はハンデスへの耐性がありますが、《不屈の独創力/Indomitable Creativity》にキーカードを絞った【イゼット独創力】はハンデスが苦手です。

……正直、自分は【イゼット独創力】はメタゲームから姿を消したデッキだったと思っていたのですが、このマトリクスを見て考えを改めた点もありました。

もちろん、BIG4への勝率は【ローナ・コンボ】の方が圧倒的に高いので、そこについては軍配が上がるのですが、環境に除去が増えれば【イゼット独創力】、あるいはクリーチャーレスの形の【異形化】にも選ぶ理由が生まれます。

【イゼット独創力】が負け組、【ローナ・コンボ】が勝ち組という事実は変わりませんが、今後のメタゲームを考える上で、とても示唆を含んだ結果だと思います。

おわりに

いかがでしたでしょうか?

自分としても、普段感覚的に考えていたことが裏付けられたり、あるいは感覚とは異なる数字に考えを改めさせられたりと、とても勉強になりました。

もしかしたら読者の方が追加で気づいたこともあるかもしれません。

まだまだ勉強中の身ですので、よろしければX/Twitterで教えていただけると嬉しいです!

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